解決支援者の現場日記 : 旧ブログ
力強い青年たちの言葉
今日「ゆにわの会」を行いました。
今回はサプライズで、親御さま方に内緒で青年たちを招待しました。
5人の30代の男性たちです。
自分の親、そして他の親御さんたちの前で、それぞれの心もようを語ってくれました。
当協会に最初に訪れた時のこと。最大の緊張です。
自分の中でそれぞれに心の整理をし、勇気をふりしぼってやってきたこと。
カウンセリングに通いながら、少しずつ現れた心の変化。
家族への感謝、これからの目標。
初めての経験で、手元にメモを携えてきたものの、話す時になったら手元を見る余裕もなく、思う
ままに一所懸命話してくれました。
見事でした。
多数の親御さんの前で心の内を話すことはもちろんのこと、自分の親の前でというのは、かなりの
緊張だったと思うのですが、皆はっきりとした口調で、素直な気持ちを吐露してくれました。
終わって、それぞれの親子ががっちりと握手をして、互いをねぎらい、励ましあいました。
五人の青年たちは、皆それまでの苦悩のトンネルから脱し、互いが次のステップアップへ向かう、
友人、同士です。
親御さま方も、友人が横に並ぶわが子の姿にとてもうれしそうでした。
この青年たちも、決して短くない期間動けずにいました。
しかし、誰一人私は、自宅にまで訪問していません。
皆自分の意志で当協会を訪れたのです。
なぜそれができたと思いますか?
親御さんが動いたからです。
わが子の状態を、しっかり理解しようと努めたからです。
理解していけば、親として何をすべきなのかが、見えてきます。
わが子の心の痛みの意味が見えてきます。
真摯に現実に向き合った親子は、必ず前へ歩めるようになるのです。
接客業のバイトをしている青年がいます。
営業職を探している青年がいます。
自分の心にかかっていたくもりを払いのけたら、本来の自分の可能性に気づけるんです。
「ひきこもりは病気だから医者しか治せない」
「10年もひきこもっていたら、もうあきらめるしかない」
家族が現実から目をそらし、逃げていてはもうそれまでです。
どれだけ多くの普通の子どもたちが、病人にしたてられてしまったことでしょう。
明日にでも脱することができる子が、飛び出す機会を奪われてしまっているでしょうか。
時折、当事者本人からのSOSがあります。
しかし、当協会までたどり着くことが出来ないケースは少なくありません。
なぜか。
両親の理解、協力が得られないからです。
ただの甘え、ただのひきこもり。自分で動けば(働けば)いいだけのこと。
手助けするも何もない。
誰でも嫌なことを我慢して生きている。
我慢から逃げるやつは弱い人間だ
我慢に我慢を重ねて、もう我慢できなくなって倒れてしまったことに気づいてあげてください。
何ものかに挑戦するために必要な勇気は、理解者や応援者がいるからこそ出てくるものです。
青年たちは、それが親であるはずだということを疑っていなかったのですよ。
それに気づけていましたか?
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