解決支援者の現場日記 : 旧ブログ
ひきこもりを受け容れきれるために②
前回のブログで、受容のための現実直視をお話ししました。
受容ができない状態は、現実の否認です。
否認は、事態を深刻化させることはもとよりですが、それだけに止まらず、様々な弊害を招きます。
ひとつは、正直さが欠けるということ。
これは、やれないことを認めないということです。
問題を前にして、自力だけでは解決がつかないにも関わらず、「できる」と言い張る。
二つに、素直さが欠けるということ。
これは、周囲から手助けがあっても、その手を振り払い、自分の殻に閉じこもります。
そして、誠実さが欠けるということ。
これは、自分自身にも嘘をつき欺くということ。
自分の問題なのに、自分で責任を取ろうとしないのです。
周囲の好意を裏切ります。
これらは全て、周囲からの援助をみすみす遠ざけてしまいますし、最たるものは、自身の成長を
阻んでしまうということです。
成長がなければ、眼前の問題を解決することはできません。
「ひきこもり」の問題は、精神疾患だ、人格障害、発達障害だというような問題ではなく、現状認識、
現実検討能力、問題解決力の欠如の問題なのです。
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