解決支援者の現場日記 : 旧ブログ

問題に対処できない

生活の場面で起こる様ざまな問題は、起こってくれなければそれにこしたことはないと思いますが、

自身の思考や行動の誤りに気がつけない分、必ず何かは起こってしまいます。

 

 

健康のことを考えてみれば分かり易いと思いますが、日々の食生活や生活習慣の偏り、運動量など

によって、何らかの体調不良が起こります。

健康増進のための知識をもって、また定期健診などでまめに体調管理をしていれば、早めの予防

ができると思いますが、なかなかそこまでやれている人は少ないと思います。

 

 

こういうように、予防として、先ず問題は起こらないようしていく努力と、もう一つには、起こった時の

対処の仕方が大事になってきます。

 

 

不登校、ひきこももりの長期化という面で、特に対処の仕方が問題となりますが、問題というものは、

認知されてこそ浮かび上がってきます

これは、認知されなければ問題は発生しないということでは決してありません。

問題は発生していても、解決の対象として捉えられないということです。

 

 

よく、困った事態が起こっても、それを改善すべき問題と認識できていないことがあるということを

前回のブログでもお話ししました。

 

 

また、「どうしていいのか分からなかったら、そのままになった」という声もよく聞かれます。

「どうしていいのか分からない」といった場合、分かる人に尋ねる

分かるための情報を得られる場所に行くことが、先決です。

 

 

しかし、その人や場所さえ分からないという方もおられるようです。

今は、何らかの情報を調べるということに関しては、インターネットを中心に色々な手段があります。

最低限、そういった活用できる知識は必要です。

今知らなければ、覚えていくぐらいの努力は心がけてもらいたいものです。

わが家の一大事を解決するためなのですから。

 

 

子供たちは、自分が不登校やひきこもりになった時に、それに対しての両親の対処の仕方に不満を

持ってしまっていることが、少なくありません

 

 

なぜ動いてくれなかった」と、数年経過し訴えます。

その時に親から出てくるのが、「どうしていいのか分からなかった」です。

 

 

体調不良に際して、病院へ速やかにいけない場合の理由としてあるのは、重い病気であることを

知らされたくないという不安感があります。

子どもの不登校やひきこもりを前にしても、先のような対応が取れないというのは、ひとつには、

自分の家庭が、他からの支援を受けなければならない状態にあるということを認め難いというのが

あります。

 

 

それから、わが子を問題視されたくない。また、自身の子育てを否定されたくないといった理由があり

ます。

 

 

そういった気持ちが無意識に(?)にあれば、動かないことを選択します。

問題に対して、認識しなければ、放っておけば消えて無くなるのではといった幻想を抱いています

 

 

しかし、現実は、問題をさらに深刻化させ、ひきこもりを長期化させます

 

 

これまでにも実際の事例としてこういうケースがありました。

5年ほど前に一度こちらへ相談に来られたにも関わらず、その後具体的な動きをされず、結局子

どもから「なぜ動かないんだ」と激怒され、「解決してくれる所を探せーっ!」と連日のように責め

立てられる状態になってしまっていました。

暴力行為もあり、再度来られたというしだいです。

 

 

5年の間に親は完全に子に隷属され、本人は、母親の口を通してでないと、第三者に意思表示が

できない状態でした。

親を手足として使い、自分の言葉も母親の口で語らせるのです。

 

 

このように、いざ問題が生じた時、親が手足を動かす具体的な行動を起こさなければ、子どもたちは、

落胆し、やがて絶望から怒りに変わります。

 

 

暴力にたいしても、じっと打たれ耐え忍ぶといった対応をしている場合がありますが、これはあまり

感心出来ません。

 

 

子どもたちの暴力行為は、ほとんどが何らかの訴えです。

言葉という手段をうまく利用できない子が、暴力という手段を選びます

つまり、目的は親に苦痛を与えることではなく、訴えに気づいてほしいのです。

 

 

それなのに、ただじっとしていられたら、火に油をそそぐようなものです。

訴えを読み取ることが必要です

ただ、もとより言葉でうまく自己表現ができない子ですので、親から尋ねても答えてくれないことも、

決して少なくありません。

 

 

そのことが動けない(かない?)理由(口実)になっている場合がありますが、話してくれなければ推察

していけばいいのです。

仮説を立て検証していくのです。

 

 

理解を深めていき「こうではなかろうか?」という仮説のもとにアプローチをかけていきます。

それに対しての子どもの反応から、真偽を確認していくのです。

 

 

叩けよ、さらば開かれん!求めよ、さらば与えられん!」です。

問題に対しての対処の仕方が子どもから試されているのですから。

 

 

失敗しない親が信頼されるのではなく、失敗に適切に対処できる親が信頼されるのです

 

 

ひきこもり無償支援活動〈たらちねサポート〉事業
https://www.interbrain.co.jp/topics/2010/03/post-2.php

 

 

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