解決支援者の現場日記 : 旧ブログ
責任をもてない父親
「どうして、こっちが歩み寄らなければならないんだっ!」
と、ひきこもるわが子との距離を縮められない父親はとても多いものです。
特に暴力行為がある場合は、「理解しろっと言われても・・・」と納得しかねるといった表情をあらわに
されます。無理もないことでしょう。
しかし、不登校でもひきこもりでも、早期の解決をしていくためには、親の方が理解していくしかあり
ません。
それと、「理解する」ということを「本人の要求を何でも聞き入れる」といったような意味合いに捉えて
いる場合も多いようです。
「そうではない」と何度言っても、自分の方から歩み寄ることへの納得し難さが先に立つのか、なか
なかその意味合い自体を理解しようとしません。
「困ったもんだ、なんとかしてくれ」と不満をもらしますが、一番困っているのは本人自身なんです。
その困っていること(中身)を理解して頂きたいのですが、「どう分かれと言うんだ」という感じです(笑)
理解し難いのは、本人の視点に立てていないからです。
親の立ち位置、視点でしか見ていなければ、到底分かるはずもありません。
わが子の視点に降りるんです。
これが出来ないでいる。
支援者の立ち位置で、こうした父親を見ていると「まだ自分の困っていることしか頭にない」と感じて
しまいます。
また、思うようにならないわが子に対して「困ったやつだ」と不満をもらしながら、自身が解決のため
の障害になってしまっているケースも少なくありません。
父親からの本人へのアプローチを促すと、「おまえに子育ては任せていたんだから、おまえが何と
かしろっ!」と母親に丸投げしてしまう父親です。
本人(特に男子)が父親との関わり(和解など)を希望しているにも関わらず、それを拒否するのです。
わが子にどう向き合えばいいのかが分からず、向き合う勇気が出せないのです。
それだけ、これまでがわが子とのコミュニケーション、情緒的交流が充分でなかったわけです。
それ自体が、ひきこもりを招いたひとつの要因でもあります。
母親だけをカウンセリングに通わせ、自分は一度も顔を出さないケースも決して少なくありません。
母親が、わが子の視点に降り、理解し、信頼関係を取り戻そうとはたらきかけている横で、子どもを
なじる父親もいます。
支援者の視点で見れば、「本当に解決したいと思っているんだろうか?」と考えてしまいます。
理解が深まれば、日々のわが子の様子に対しての受け止め方が変わってきます。
腹立たしさだけだったものが、かわいそうに思え、申し訳なさまで感じてきます。
怒りは心身を腐敗させ、あらゆるものを歪めますので、怒りが軽減されていくことは、自分にとっての
メンタルヘルスにもなるのですから。
わが子の視点に降り、理解することへのためらいは、「責任をもつ」ことへの抵抗です。
自分自身の問題だと認識できることでこそ、わが子への寄り添いが出来てきます。
母親に対して「おまえに任せていたんだから」とか、
「子ども自身がしっかりすればいいだけのこと」
と、言っている内は、どこにも自分が責任をもつという姿勢がありません。
自ら責任をもち主体的に動いていくということが無ければ、しっかり自分の人生から責任を取らされ
ます。
つけが回ってきます。
わが子が成長し自立した姿を見られていたであろう年齢に、「誰に食わせてもらっていると思って
いるんだ」と愚痴が出てしまう状態は、まさに責任を取らされている状態ではないですか?
父親を求めるがあまり、嘆きを訴える青年たちの声を聞いている同じ父親の立場をもつ私からの
お父さま方へのエールでした。
子ども達は、父親を待っています!
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