解決支援者の現場日記 : 旧ブログ
親の学びとは?
時おり、「親が変わっていくために学ぶことの大切さは分かるのですが、子どもが不登校やひきこもり
になっていない家庭の親は、こういうことを知っているのでしょうか?」と訝しげに尋ねられることがあ
ります。
前回の父親の手記にもあったように、当協会では、親御さんの学習にかなりの時間を費やします。
それは、わが子の状況、状態を理解することで、痛みへの寄り添いを実行していくためです。
そういった中で、先のような疑問が投げかけられるのです。
私はいつもこうお答えしています。
「もちろんほとんどの親は、皆さんが今学習しているようなことは知らないまま子どもを育てていま
す。知らなければわが子が必ず不登校やひきこもりになるというわけではありません。
だからといって、子どもが自然に育っていれば必要ないというわけではなく、ご両親にとっては必要
だということです。
なぜなら、まさにわが子が何ものかを抱え、もがいているからです」と。
体の健康のことを考えてみてください。
特別治療を要するほどの病気になっていないからといって、そういった人たちが健康への詳しい
知識を学習していて健康を保っているわけではありませんよね。
しかし、さすがに病気ともなれば病院にも行き、治療法に関し多少なりとも学習しますね。
めだった病気がなければ、何らの学習は必要ないというわけではなく、健康を維持、増進するため
には、知識の習得、養生法や健康法の実践をやった方がいいんです。
そもそも健康に甘んじているのが不遜な態度なんです。
自分の努力で健康なわけではなく、体が健康を維持してくれているんです。
私たちがやっていることは、口に食物を放り込んでいるだけです。
後は、栄養の吸収、排泄、解毒からすべて体がやってくれています。
でも、そんなことも考えず、健康であることがあたりまえと思ってしまっていないでしょうか。
わが子が心身ともに健やかに育ってくれているのも、あたりまえではないのです。
子どもの成長力、自浄作用などで育って頂けたんです。
ですから、子どもが非行や不登校やひきこもりになってないからといって、そこにあぐらをかいて
いると、大きなしっぺ返しがあります。
親の懸命な努力によってそうなっているわけではないのですから(笑)。
大学を卒業してひきこもるまで、非行も不登校も全く無いといったケースもあります。
わが子が社会人になってから、度々頭を悩まされるというケースもありますし、結婚してから悩まさ
れるケースだってあります。
めだった心配もせず暮らせているというのは、奇跡に近いんです。
私たちは、とかく何か派手な喜び事がないと、ラッキーを感じませんが、無事であることこそ、ラッキ
ーなことなのです。
多くの事が重なりあって、連なりあって、無事が維持できているんです。
見えないところ、気づかないところで、ラッキーが積み上げられているんです。
だから、「お蔭さまで、ありがとうございます」という姿勢が大切なんです。
そういったことから、実際にわが子が不登校やひきこもりになってしまった家庭では、親御さんは
なおさら懸命な学びが必要です。
「子ども自身の問題なのに、なぜ親が学習やカウンセリングが必要なんですか?」と言っている内
は、何も変わりません。
わが子が身を挺して学ぶ機会を与えてくれているのに、みすみす親として成長するチャンスをほうり
捨てているようなものです。
反省心の強い親御さんの場合、過去の懺悔から、わが子に厳しいことが言えなくなっていることが
多いようです。
しかし、これでは問題は解決しません。
育て直し、再教育が必要である不登校、ひきこもり問題では、親御さんの家庭での関わり方が大変
重要となってきます。
もちろん、過去と同じ轍を踏んではいけません。
同じ誤りを繰り返し、新たな傷を与えては身もふたもありません。
だからこそ、学びが必要なのです。
また、これまで適切な関わりができなかった背景には、子育てにおいて後ろ盾となる精神的支柱を
持ち得なかったからです。
その場その場で、何ものかに照らし合わせて考えてわが子に接するのではなく、「自分はこう育てら
れたから」という感じで接してはいなかったでしょうか。
「これで良かったかなぁ?大丈夫かなぁ?」と不安げな態度をとることはなかったでしょうか。
潔く自分の中でこれまでを反省すれば、懸命に学ぶことで、これまでのことは棚に上げて(笑)わが子
に接していけばいいのです。
問題解決のために、何を優先させるべきか、どう関わるべきかが分かってきます。
自信はなくても、学ぶことで子どもに積極的に関わっていく勇気を出せます。
両親の成長は、必ず子どもに好影響を与えます。
延いては、問題の解決へつながるのです。
成長というのは、何も完璧な親や人格者になるということではありません。
生きていくことに、より豊かさや幸福感を味わえるようになっていくということです。
ゆとりや潤いを得るということです。
そうなるための学びを進めることで、わが子の育て直し、絆の結び直しがはかられるのです。
その機会をわが子が与えてくれているというわけです。
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