解決支援者の現場日記
ひきこもり・不登校~現実への姿勢・態度①
不登校、ひきこもりが長期化していく要因のひとつにあるのは、親が相談窓口へ行くことをためらう
ということがあります。
それはなぜか?
子どもに関わる問題であれば、当然親としての自分が何らかの影響を与えているであろうことは
予想されます。
であれば、相談先で自身の子育てを否定されかねないという思いがぬぐいきれないのです。
誰しも自身の価値観や過去の行動を否定されることは、気持ちのいいものではありません。
現状が芳しくなければないほど、強く否定されることが予測できます。
仮に自身でなくとも、わが子が「普通でない子」と否定されれば、親としては喜べることでは
ありません。
しかし、ここで考えて頂きたいことがあります。
現状、自力での解決が非常に困難な状態にある時に、仮に「どこにも誤りがありません。しっかり
やってこられましたね」と言われたとしたら、なお混乱し、困ってしまいませんか?
なぜなら、どこにも誤りも過ちも無く子育てをしてきていて、わが子が家族にも救済を求めず、
自室にこもるといった行動をとったとしたら、ウィルス性の病気や先天的障がいか、偶然起こった
事となってしまいます。
偶然生じたことであれば、解決も偶然をただ待つしかありません。
これでは確実に長期化します。
偶然で処理するのは、思考の停止です。
何も考えていないということです。
あらゆる問題解決の要は、過去の誤りを認め、そのことにおいての無力を自覚できる素直さです。
(続く)
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