解決支援者の現場日記
援助者としての親 ⑧
援助者として親が何をなしていけばよいのかをお話ししましょう。
最も必要なことは、わが子に安心感を与えることです。
何が安心感を与えられるかと言うと、「理解してもらえている」という
思いです。
自分の現状を親が理解してくれていて、否定的に見ていないという安心感
が必要なのです。
ひきこもり期間が長ければ長いほど、親が現状を容認していると解釈して
いることが多いことは忘れてはなりません。
別に、「理解してくれている」と安心しているわけではないのです。
理解はなくとも、仕方なくあきらめ、「めんどうはみてくれるだろう」と
いったものです。
ですから当然、積極的な改善のための動きが長きにわたってないのです。
もちろん、親は「そんな気持ちはあるはずもない」と反論したいでしょうが、
長期化させてきたことで、そう解釈されてもいたしかたのないことです。
前へ向かわせるためには、本人にとって、世界中で一番の理解者、協力者
になってあげる必要があるのです。
理解は、ひきこもりという現象の理解です。
理解が深まれば、わが子の痛みへの寄り添いが自然とできるようになります。
協力は、もちろん、これまでのひきこもり生活の協力ではなく、改善、解決、
解消、社会的自立のための取り組みへの協力です。
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