解決支援者の現場日記
ひきこもり(不登校)~実行できるためには?④
次にあげられる内部ブレーキは、「意地をはり過ぎる」心のブレーキです。
これは、「自分は間違っていない」とか、「親のこけんにかかわる」とかで、行動を改めようと
しなくなります。
以前、わが子から「お父さんにあのことだけ間違っていたと認めて謝ってくれたら、自分は
ひきこもりをやめ、前へ進める」と言ってきたことに対して、それを結局認めなかった父親が
おられました。
子どものわだかまりは、母親の客観的な目からも同じように感じるもので、支援者の私も同感する
内容でしたが、それこそ父親の意地だったのでしょう。
また、「プライドが強すぎる」心のブレーキもあります。
親のこけんに関わるなんてことは、まさにプライドでしょうね。
先の父親は、わが子に詫びるということができなかったのでしょう。
誤りを認め、詫びるということは、こけんにかかわりなどしません。
非を非として認めることは、あたりまえのことです。
その姿勢は、逆に人として尊ばれるものです。
「過ちて改めざる、是を過ちという」という金言もあります。
このブレーキも、ひきこもり者も同じで、自身の理想像が過度に高いと、現実とのギャップで、
それとは違う自分を恥ずかしいと感じ身を潜めます。
失敗は活かせば成長、進歩につながりますし、批判や恥は、向上の糧とすればいいんです。
大事なことは、現在の自分が周囲からどう思われるかと、将来の自分が今よりどれだけ進歩するのか
のどちらを重視するのかです。
周囲の無責任な評価に怯え、取るべき行動を取れなければ、成長、向上も改善も望めません。
現状に不満を抱いていても、それへの妥協が習い性となり、マヒし、時の経過も分からなくなり
「8050問題」へと進んでいくのです。
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