解決支援者の現場日記

ひきこもり(不登校)~適切な援助とは?③

 
「何をどうしたらいいか」ということで言いますと、現実把握から傾向を読み取り、対策

打ち続け、同時にわが家にある好ましくない習慣枝打ちをしていくということです。
 



わが子がどういう状況にあるのか、わが家がどういう事態になってしまっているのかを

先ずしっかりとつかまなければなりません。

ただ登校させようとしていませんか?

ただ外出させようとしていませんか?

ただ人と関わらせようとしていませんか?

ただ働かせようとしていませんか?
 
何が起こってしまっているのかの傾向も見えていなければ、対策の打ちようがありません。

誤った問題認識ではたらきかけを行えば、事態はかえって悪化します。
 



そもそも現状の事態を招いたものは、わが家の悪習慣です。
 
「わが家の常識、社会の非常識」という言葉も聞きますが、わが家の中での当たり前(通常)
 
決して、正常とは限りません。
 
異常が通常になっていないか、改めて振り返る必要があります。
 
ひきこもり(不登校)も、長期化していくと、それに慣れ、当たり前になってしまいます。
 
わが子が自室に閉じこもっていることが、当たり前のこととなり、それを前提にした

家族の生活の仕方が構築されていきます。違和感さえ感じなくなるのです。
 
当たり前になっていることが、決して当たり前ではなく、一日も早く改善を要する状態だ

ということを忘れないようにしなければなりません。
 



庭木の剪定や森林の伐採は、全体を活かすためのメンテナンスです。
 
雑草(好ましくない習慣)を刈り取り、日当りをよくすることで、残された木々が寄り善く

繁茂するようになるのです。
 
雑草がはびこり、木々が生い茂り、明るい日の光が閉ざされ、社会から隔たった暗い森

となってしまっていませんか?

様々な生命を生かし、清々しい息吹(酸素)を放出し、さらには栄養分のたっぷり入った水を

大海にそそぎ、多くの魚たちを育てている森にわが家をしていきましょう。

(続く)
 





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