解決支援者の現場日記

ひきこもり(不登校)にとって~日常が破れた時見えてくるもの⑤


ひきこもり、不登校は、その現象が生じた原因と、長期化している原因とは、

分けて捉えるべきと述べました。
(② https://www.interbrain.co.jp/blog/entry/post-160/)




ひきこもり(不登校)が継続、長期化してしまっているのは、その原因となっているものが、

未解決のままだからです。

ひきこもり(不登校)は、現場(学校や社会)からの退散です。

現場で受けていた苦痛は、自室に避難したことで、味わわなくて済んでいます。

苦痛が和らいでいるということです。

ですから問題は、痛みが和らいでいるにもかかわらず、原因となったことの解決の手立てが

何ら打たれていないということです。

時折、現場の幻影にうなされ、不安がつのるので、痛み止めとしてゲームやネットに明け暮れ

ているのです。
 



ではなぜ解決の手が打たれないのか?

単純です。

解決法が分からないということ。

そもそも自分に何が起こっているのかすら把握できていないわけですから、解決の手立てが

見えるはずもありません。

何が起こっているのかすら把握できていないというのは、誰でもが普通に出来ているような

ことが出来なくなってしまっていることの本質的な原因が分からないでいるということです。

バスや電車に乗れない。人前に出られない。言葉を発することができない。等々。
 



これらが時間を経過させることだけで出来るようになっていくでしょうか?

無理ですね。

時が経すればするほど、思考停止状態になっています。

何らの選択肢を持ちあわせないまま、判断することをやめ、快、不快に反応するだけの生き方

になってしまいます。

めんどくさいなど、少しでも心に負荷がかかることは避けていきます。
 



最初の一日から、ひと月、半年、一年と継続していくのは主にこうした理由です。

この状態を止められるのは、もちろん本人ではなく親、家族です。

長期化については、次回また述べてみましょう。
 
 
 



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