解決支援者の現場日記

ひきこもり・不登校~「8050問題」は防げる?③


親が解決のための行動が取れない理由は何でしょうか?

対外的には、いわゆる世間体です。

ある全国的組織の家族会の創設者(故人)は、「病気と思えば世間体はかわせる」と言っていましたが、

人格障害社交不安障害発達障害と、次から次へと病を出してきましたが、組織が大きくなるばかり

で、実情は解決どころか「8050問題」へと発展してきました。




世間体をかわすのではなく、世間の未熟さからの歪んだ偏見を、意に介さないでいられる自分を

構築することが重要です。

内に対しては、わが子の嫌がる顔や反発を恐れてしまっていないでしょうか。

これは、親自身が傷、トラウマを抱えていることが多いようです。

わが子から頼られたい、必要とされたいという思い(傷)から、世話をやくことで頼らせるように

コントロールします。

一方で、子どもは「愛されたい」という思い(傷)から、愛されている実感を得たく、世話をやかせる

ことで親をコントロールします。

これが共依存という呪縛です。

互いの求めが一致し、抜き差しならぬ関係をつくってしまい、親離れ、子離れといった互いの自立を

妨げてしまうのです。




では、親自身が抱えているトラウマとは何でしょうか?

これもまた、生い立ちの中で受けてきた自己信頼、自尊心のゆらぎです。

自尊心にゆらぎがあると、他者をコントロールすることでそれを支えようとします。

わが子から背を向けられることで、その傷ついた自尊心を今また大きく揺さぶられてしまって

いるのです。

これらのことから、解決のために今何が最も求められるかが見えてくると思います。

(続く)








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