アダルトチルドレンからの回復~私は私でありたい : 旧ブログ
アダルトチルドレンへの処方箋~創造価値
低すぎる自己認識、自己評価を招いている歪んだ世界観を修正、改善するために
有効な示唆を与えてくれる実存分析の「三つの価値の領域」を今回から説明して
参りましょう。
今回は、「創造価値」です。
これは、何かを行うことによって、つまり活動し創造することによって実現される
価値のことです。
自分独自の“はたらき”と考えたらよいでしょう。
私たちは、誰しもユニーク(独自)な存在です。
誰一人同じ人間はいません。
ですから、出来ること、役割が皆違うのです。
また、創りあげられるものも、皆違うのです。
でも、自分は自分ならではと言えるほどのことも出来ないし、ましてや何かを創る
ことなどできないと思っておられるかもしれませんね。
いえ、できるのです。
必ず。
なぜかと言うと、先ほど言ったように、皆最初から違う存在だからです。
感じるものが違います。
感じ取れるものが違うのです。
見えるもの、聞こえるものが違いますね。
自分が感じ取れたものにしたがって、考え、行動すれば、必ず独自のはたらきが
できるし、感じたものから創造力を発揮すれば、自分らしいものを創れます。
また、創造力とは言っても、全くゼロから何かを創りあげなきゃいけないわけでは
ありません。
創造力というのは、視点を創りだす力、新しい視点から解釈する力です。
既存のものを新たな視点から観察し、組み合わせ、創りあげていくことです。
ですから、視点を変えれば色々な気づき、発見があります。
そもそもこの視点が皆違い、それぞれ独自なんです。
だから、誰でも創造できるんです。
「創造価値」を自覚できるためのポイントは、自分がいる環境、与えられている条件
が何かを細かく見ていくということです。
先ず、自分の両親は、どういう親であるか。
周囲にどういう人たちが多かったか。
家族を含め、縁が深い、親密な関わりをもっている人たちは、どういう人たちか。
何を見聞きすることが多かったか。
何をする機会が多かったか。
健康か、不健康か。
恵まれることが多かったか、不足していることが多かったか。
これらのことから、なぜそういったことが“必要”だったかを考えてみるのです。
そう、人生から、これらのことが必要だったからこそ、与えられたという前提で、
考えてみてください。
自分だからこそ創造できるものに、気づくために必要だったという風に解釈するの
です。
これは、使命感にもつながります。
自分にだけしか見えていないから、自分しか創れないし、自分にその使命がある
んです。
例えば、両親からの言葉の暴力をあびて育ったとしたら。
有能なトラウマケアのカウンセラーの仕事ができる可能性が高いです。
痛みが分かるからです。
クライアントに共感できます。
もちろん、トラウマを克服する方法を学び、自分自身でためし、自分が先ず助から
なければなりません。
その過程で、自分のアイデアを創造し、それを人に役立てればいいんです。
自分が経験、体験したこと。
関心がわいたこと。
すべてあなたならではのものばかりです。
「天は事実をもって示す」という言葉もありますが、私たちは、人生から問われて
います。
自分ならではの創造性に気づかされるために、現状が事実としてあります。
ですから、この現実の事実が、私たちに「何を気づけ」と言っているのかに、最大
の関心を向けてみてください。
そこに、創造価値があるのです。
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