アダルトチルドレンからの回復~私は私でありたい : 旧ブログ
希望の生物学
ナチ強制収容所生存者の調査についての記述を読んだことがあります。
ある精神科医が行った調査で、彼らが生きのびた要因を知ることが目的でした。
証言の中にもっとも頻繁に出てきたひとつの態度。
それは、“理屈ぬきの、ひたむきな希望”でした。
次々とガス室に送られ殺されていく人々。
「明日は自分か」という極限状態の中で、生存者を支えたものが、“希望”だったのです。
「目の前の現実が厳しくて希望がもてない」という声をよく聞きます。
それは実は逆なのです。
希望をもたないでいるから、現実がいつまでも厳しいままなのです。
もとより現実が既に満たされていれば、希望などもつ必要もないでしょう。
希望というものは、未来に見るものです。
何の保証もない未来だからこそ、希望というよりどころを得て、不安を抑えるのです。
プラス思考、積極思考というものがありますが、希望をもつというのはこれらとは少しニュ
アンスが違います。
プラス思考、積極思考は、ともすると空元気に陥りやすいところがあります。
現状を全く度外視した状態で、ただただ「大丈夫、大丈夫」と唱えても、どこかで本心が矛盾
を感じているのです。
「大丈夫なわけないよなぁ」ってね。
私は、ボジティブ・リアリゼーションという思考法を推奨しています。
これは、現実認識をしっかりした上で、発展的、建設的な意識をもつというものです。
希望も単なる絵空事にしないために、具体的なイメージを描き、それを細部にわたってなぞっ
ていくように、現実化するために必要なことを日々実行していくのです。
日々の行動が、希望の現実化の裏づけ、根拠となり、やがて確信へとつながります。
積極的な思考よりも、明るい思考、明るい想念をもつと心がけてみてください。
明るさには温もりが伴います。
心が温かくなる考え方で毎日を過ごし、明るい希望を抱くのです。
そうすれば、種々の煩わしさがあったとしても、それからの影響を受けないようになります。
「マザー・テレサ効果」をご存知でしょうか?
マザー・テレサは、その生涯をカルカッタの貧民救済に捧げたノーベル平和賞受賞者です
が、彼女の仕事ぶりを描いた映画を観た人たちの免疫系の機能が向上したというのです。
また、映画の代わりに、それまでの人生で「自分が誰かに深く愛されたとき」と「自分が誰
かを愛したとき」のことを考えさせた場合も同じ効果があったのです。
心が温かくなる考え方、明るい希望というものは、愛があるともいえるでしょう。
「愛」がピンとこなければ、「人の役に立つ」ととらえ直してみてください。
これまで人から支えられたこと、世話になったことを思い返し、自分が人に何をしてあげたい
か、どういうことで役に立ちたいのかを考えてみましょう。
自分一人が満足感を得るものではなく、それをすることで人が喜び、自分も喜べることを希望
として想い描いてください。
心の免疫機能が高まれば、あらゆるストレスに対しての耐性が強化され、トラウマをも癒すこ
とができるのです。
『ニート・ひきこもりエンパワー教室』
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AC(アダルトチルドレン)、次世代AC(ACに育てられた子どもたち)の回復援助活動の中
から開発された自己創造技法 『自心観』ゼミナール
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NPO法人地球家族エコロジー協会付設心理教育カウンセリング・オフィス
ふぉーらむ北辰
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
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