アダルトチルドレンからの回復~私は私でありたい : 旧ブログ
住めば都
慣れというものは怖いものです。
それがどんなに不快であっても、一旦慣れてしまうと、そうでないほうが居心地が
悪くなる。
腰が落ち着かないと言うのでしょうか。
否定されて育ってくると、褒められたりしても、かえって違和感を感じてしまう。
不慣れなのです。
自分らしくないような気がして、避けてしまいます。
刷り込みは、育った環境と親からの繰り返された暗示によって、染み付いていま
す。
環境からの影響も大変大きなものです。
静かな環境で育った子、騒々しい環境で育った子では、自ずと気質が違います。
海辺で育った子、山に囲まれて育った子。それも違います。
たくさんの兄弟の中で育った子、一人っ子でも違います。
その環境は、自分にとって通常であり、あたりまえの世界です。
そこで生きていくことに慣れています。
でも、通常は正常とは限りません。
逆に例外が異常とも限らないのです。
わが家の中のあたりまえは、正常とは限らず、時に誤った価値観をもたせてし
まいます。
しかし、その誤りを正常と思い込むことで、生き辛さを感じてしまうのです。
また、わが家の中では異常なこととしてタブー視されていたことが、実は正常な
ことであったということも多いものです。
刷り込まれたものは、意識下から、私たちの行動を左右します。
何かを選び取る時、より好む、また、好まないにそれぞれ影響を与えています。
アルコール依存症やDVの父親をもつ娘が、結婚相手に同じような男性を嗅ぎ
わけ結婚するといったことは、よく聞かれることです。
もちろん、結婚する時には「父親のような男は絶対好きにならない」と誓ってい
るにもかかわらずです。
父親の臭い(体臭ではありません〈笑〉)に慣れているので、自然引かれてしまい、
母親の姿を見て育っているので、無意識に母親のふるまい、生き方をなぞって
しまっているのです。怖ろしきかなです。
異常が通常化されてしまうと、あたかもそれが正常とみなしてしまい、違和感無く
それを受け入れてしまいます。
生き辛さかどこから生じてしまっているのかが分からないでいるのは、あたりまえ
の中で刷り込まれたものによるものだからです。
人は自己イメージ(認識)通りの種を蒔き、それを育てます。
ところが果実(結果)を収穫する時に「えっ、これメロンじゃないの?」と驚きます。
カボチャの種を蒔いているにもかかわらずです。
種苗の選別をもう一度見直してみてください。
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