アダルトチルドレンからの回復~私は私でありたい : 旧ブログ
アダルトチルドレンへの処方箋~自他の区別
あなたは自分を生きていますか?
これは、あなた自身の欲求や感情を偽らず、自分を尽くして生きていますか?
という問いかけです。
もちろん、「はい、いつも自分の欲求だけで生きています」では、ただのジコチュウ
です(笑)。
そうではなくて、あなたが日ごろ求めていたり、正しいとか間違っていると思って
いることは、本当にあなた自身からのものですか?
他人の欲求や価値基準を自分のものと勘違いしていることはないですか?
バウンダリー(境界線)という概念があります。
自分と他者を区別するものです。
この境界線が不明瞭だと、他人の感情に大きく動かされたり、他人の内面に
軽はずみに侵入したりして、トラブルを招いてしまうことが多くなります。
こういった傾向の背景には、自身の親との関わりあいがあります。
最も多いのが、わが子にかける期待感から、親がわが子を自身の延長とみなす
ケースです。
自分が果たせなかった夢をわが子に託したり、わが子を生きがいとしてしまう
ものです。
この場合、子どもは親の使命を負った子となります。
自分が実現させたいことではなく、親が実現させたいことに奔走することになり
ます。
自己判断、自己決定ができなくなり、依存的な生き方が身についてしまいます。
また、親の価値観を押しつけられ、アイデンティティ(自分らしさ)を構築できず、
誰の前でも「自分」がありません。
別なケースでは、親が適切な責任を負わず、
「あなたのために我慢しているのよ」
「おまえのせいで」
といった言動が多いと、子どもは自分自身の存在に対して、罪悪感や羞恥心を
感じて生きるようになります。
親の期待に応えた時だけ愛情をそそがれた子どもは、愛されんがために常に
他者の欲求に反射的に応え、自己を出さないようになってしまいます。
いかがですか?
あなたは上のような子どもになっていませんでしたか?
これらは、親がわが子との間の境界線を越え侵入してきたケースです。
境界は、互いの存在の独立性を保証するものです。
境界を侵入され、自他の区別が曖昧になってしまうと、一個の人格をもった一人
の人間としての価値を認められず、自尊心や自己信頼感が育ちません。
責任の所在も分からなくなり、負わないでいい責任を負おうとしたり、負わなけれ
ばならない責任を他者に転嫁しようとします。
あなたがもし、他者の感情に過敏に反応してしまったり、自他の欲求の区別が
つきにくい。自分にどうしても自信をもてないようでしたら、上記のような親子関係
がなかったどうかを振り返ってみてください。
境界線は、自分を孤立化させるものでは決してありません。
混ぜ合わせるのではなく、互いを活かしあうためのものです。
孤立を恐れ、境界線を失くしてしまうと、支配された生き方を招いてしまいます。
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