アダルトチルドレンからの回復~私は私でありたい
親ガチャを超えて~自滅的生き方の反復再現
ステップ8です。
「先祖から伝播されてきた一族(家系)のトラウマに気づくことができ、自己の心の中に生きる先祖との
和解、抑圧された先祖欲求の解放(昇華)をしようと思うようになった」
いきなり「先祖?」「一族(家系)のトラウマ?」「何それ?」と思われたかも知れませんね。
説明しましょう
フロイト(精神分析)は「祖先から遺伝された無意識」を〈素因的なもの〉と表現しました。
そして、個人が体験するところからの心的外傷(トラウマ)体験とは違い、この〈素因的なもの〉が
強いほど外傷は固着を生じやすく、精神分析では全く歯が立たないと告白しています。
フロイトの真の後継者として彼がやり残した「祖先から遺伝された無意識」を解明したのはソンディ博士
(運命分析心理学)です。
ソンディは深層意識にある「家族的無意識層」に抑圧されている祖先の欲求が、恋愛、友情、職業、
疾病、死亡における無意識的選択行動に影響を与え、その人の生き方を決定するとしています。
対象選択の衝動こそが遺伝することを立証したのです。
先祖によって繰り返された体験が沈殿し、それらが元型(archetype)となり、子孫の意識下から常に
力動的な影響を与え続けます。
これは祖先の生き方の反復再現でもあり、家系の遺伝とも言えます。
これを心的内傷と言い、トラウマと同じように心身に様々な影響を及ぼし、人生航路をねじ曲げたり、
病的な障害を引き起こす原因にもなるのです。
この家族(一族)的無意識は、「先験的苦悩の病巣」とも言われ、意識下から選択衝動となって作用し、
個人の心的外傷体験といった次元をはるかに超えた自己破壊的な生き方を選択させ、個人の運命を
危険にさらします。
アディクション(嗜癖)である、様々な依存症は、「分かっちゃいるけどやめられない」の世界ですが、
引きこもるという生き方を選択したのも、ここに原因があるようです。
親族、一族の家系を辿ってみれば、同じような傾向の特徴があり、家庭不和、離婚、自死、依存症質、
自閉傾向、精神疾患などが多く見受けられます。
まさに先祖の生き方が反復再現されています。
これらのことから、ステップ7の「本来の自分」と「心の中の先祖」との和解が重要となるのです。
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