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解決支援者の現場日記 : 旧ブログ 教育 18ページ目

「この子のため」は誰のため?

親はわが子の将来を想い、健康や幸福を願います。しかし、その願いが誰のためかを振り返る必要が

あります。「もちろん、わが子のためじゃないですか」とおっしゃるでしょうが、本当にわが子のためで

しょうか?

親ですからわが子に期待することは自然です。「こうなってほしい。ああなってほしい」と。

でもその期待のわが子像は、子どもたちのありのままの個性を無視した親のエゴであることが少なく

ないようです。親同士の集まりで、子どもたちの通う高校や大学の話題がつきないことにも現れている

気がします。

大分県の教員採用汚職事件で、小学校の校長、教頭が逮捕されていますが、誰のためだったので

しょうか。「長男がこれまで2回、採用試験に落ちた。長女も初めての試験だったので、2人を何とか

合格させたかった」と答えたそうですが、生徒たちに不正で教員になったことを隠し続けながら教鞭を

とるわが子の心中を考えることはなかったのか。わが子の苦労を思うよりも、子供を教員に育て上げ

たことへの世間からの賞賛をお金で買ったのではと思ってしまいます。

不登校やひきこもりがなぜ長期化するのか。

「本人がその気にならなければ」とあたかも子どもたちの意思を尊重しているように見えますが、実際

は、子どもにはたらきかけることで、何かが出てくることがためらわれるのです。子どもたちが胸に

しまい込んでいたことが、明らかになることを恐れているのです。

あえて見過ごしていたものをここで白日の下にさらすことを避けたいのです。

ここでも「誰のため?」という問いかけを促したくなります。

現状のわが子の状態は、両親のこれまでの価値観の総和です

なにものかを優先させてきたことで、後回しにしてきたものがあります。その後回しにしてきたものの

中に、本来わが子の健全な成長のために最も必要なものがあったのです

それに気づいてください。

子ども達は待っています。

現実から逃げない、困難にも真正面から向き合うことのできる範となる人物の存在を。

怖くて逃げたくなる自分に行動の規範を示してくれ、失敗も懐ふかく受け止めてくれる親の存在をドア

の向こうから求めています。

自身が優先させてきたものを手放せない間、ひきこもりは終わらないことに気づいてください。

 

 家庭教育無料講座 『不登校・ひきこもり全て答えます』
~当事者家族・支援者・関係者のために~
7月27日(日)13時30分~16時30分
大野城まどかぴあ 会議室3
https://www.interbrain.co.jp/lecture/

 

 

ひと育て家庭ゼミナール
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【毎週月曜日無料相談会】

大野城市総合福祉センター 午前10時~正午 (要予約 0120-870-996)

詳細は https://www.interbrain.co.jp/counseling/ 

【熊本出張相談会】

熊本市青少年センター(熊本市新屋敷1-18-28)を使用させていただきます。
熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

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相談料3千円

 

NPO法人地球家族エコロジー協会
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
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世界平和も環境保護も

相談を受けていますと、数年前に一度来訪されたご家庭が再度来られる場合があります。

そういう場合、とても複雑な口惜しい気持ちです。どうしてその時にすぐに動かれなかったのかと。

特に5年以上前ともなりますと、これまでの当協会の支援実績ですと、すでに社会へ関わっていら

れたはずの年数だからです。6,7年前に来訪されたある保護者会の世話役の方が、先日その会の

主催の講演会を聴講した際、まだお世話役として活動しておられました。当時すでにご子息は数年

の期間を経過していたと思いますので、おそらくは10年を優に超しているのではと思います。

時おり、保護者会などへ参加していた方の相談があり、会報誌などを目にする機会がありますが、

そこでも「5年以上参加していますが」といった手記が掲載されていたりします。

以前ある会報誌を見せられた時がありました。

そこには30年にもなるのひきこもりの親御さまの手記が掲載されていました。年数はもとよりですが、

それ以上に愕然としたのがその内容です。一部ご紹介します。

『この間、数えきれないほど大勢の当事者本人、ご家族、支援者にお会いしました。多くの場合、

回復や好転する人の極めて少ない、また、再発も多い困難な病気だということがよくわかりま

した。困難なことといえば、他人と会うことができないため、買い物ができない、ゴミ出しができ

ない、草取りができない、回覧板が回せないなど、おもに地域生活の不自由さの面で、実質的

障害状態にあります。そしてこの状態が社会から障害として理解され、認められ、支援を受ける

見込みが、まだ全く立っていない、どうしようという強い不安感でいっぱいです。

「不自由さレベル」を正しく知っていただき、それを補う介護福祉的な視点からの支援もしていただ

ける制度を作って欲しいと考えています』

いかがでしょうか。30年もの間数えきれないほどの関係者に会っていながらも、事態が改善され

なかったほど、この問題の複雑さ、深刻さといったものが分かられるでしょう。

買い物ができない、ゴミ出しができないというのを障害としてみておられるのには、正直戸惑いを

隠せません。私共がこれまで関わってきたほとんどの青少年たちもまた、その状態だったから

です。しかし皆、家族一体の取り組みで克服していきました。5年とかからずです(個人差はあり

ます)。

回復や好転する人の極めて少ない、また、再発も多い困難な病気だとわかった」と悲嘆

してしまいたいお気持ちはよく分かります。

しかし、もう一度、向けるべきところへ目を向けさえすれば、回復、好転は少なくは無く、原因

療法的な対応をすれば、再発もくい止められるということを知ってほしいのです。

ひきこもりや不登校、ニート問題を、個人や家族の問題ではなく、社会の問題であるととらえる

視点もありますが、これは平和運動や環境活動などと共通したところがあると感じます。

何かと申しますと。

世界平和を実現するためには、人間一人一人が笑って生きることを実践すればいいんです。

環境を守ろうと思えば、一人一人が自然を畏敬し、自然を汚さないように取り組めばいいんです。

大それたことをする必要はない。大切なことは一人一人の自覚です。

高尚なスローガンをあげて、「みんなでやろう!」なんて言うから、誰もしないんです。それぞれが、

「私がします」と実践すればいいんです。自身が責任をもたなければ、結果への責任を他者に預

けてしまいます。

ひきこもりは家庭でおこっていることです。家庭の集合体が社会です。

修身齊家治国平天下(大学)

一人一人がその身を正し、家庭が整ってこそ、国(社会)が治まるのです。

社会の混乱が人心を荒廃させるのではなく、人心の荒廃が社会を混乱させていくのです。

 

 

 

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コミュニケーションが取れない

今日は久留米市にある若者自立塾の卒塾式前の保護者会へ参加してまいりました。

3ヵ月の合宿を終え、それぞれの家庭へ帰っていきます。迎え受ける家族がこれからどのように

サポートしていけばよいかなどの様ざまな質問がありました。

その中である父親から「子どもとのコミュニケーションがうまく取れない」というものがありました。

この父親は、手紙で意思を伝えたところ、子どもから「なぜ直接言わないんだ」と母親を通して言

われたそうです。そこで直接話をしようとしたところ、今度は黙ったまま返事もしなかったそうです。

こういったことはよくあることです。子どもは、直接話をしてくれたらちゃんと返事をすると言ったわ

けではありません。そのお子さんは、ただ直接話を聞かせてほしかったということだと思います。

返事をするつもりはないけど、顔を見て語りかけてほしかったんだと思います。

コミュニケーションは、たとえ一方通行でも途絶えさせてはいけません。私が自宅訪問をする際

でも、ドアの向こうで息を潜めている青年たちに、一方的に語りかけ続けます。たとえ何の応答が

なくてもそれを続けます。そうしている内に何度目かの訪問の際に、ようやく返事が出てきます。

メタコミュニケーションと言う言葉があります。非言語的コミュニケーションのことです。

コミュニケーションを考える際、言葉(言語)によるコミュニケーションを主体に考えがちですが、

ひきこもり家庭においては、特に父子間の言語によるコミュニケーションは長きにわたって途

絶えており、子どもに影響を与えているのは、むしろ非言語的コミュニケーションの方なのです。

口では「早く仕事をして自立して」と言いながら、身の回りの世話のほとんどをやってしまうという

ことは、「お母さんをいつでも頼りなさい」というメッセージを送っているのと同じです。

「出ていけっ!」とは言っても、夕食が準備されていれば、「いつまでもいなさい」というメッセージが

送られます。これが非言語的コミュニケーションです。

女の子に男の子の格好をさせれば、「女の子では愛せないよ」というメッセージであるし、他の

兄弟をかわいがれば、「オマエは必要ないよ」というメッセージとして送られるのです。

コミュニケーションは、相手に何をイメージさせるかなのです。言葉そのものではなく、相手に

抱かせる情景が、コミュニケーションの結果なのです

このメタコミュニケーションにより、ありのままの自分でいることを許されなかった子どもたちが、

ひきこもるというメタコミュニケーションを通して、親たちにメッセージを送っています

メッセージの内容は、それぞれ違います。わが子のメッセージを汲み取ることが大切です。

言語によるコミュニケーションが十分でなかった家庭ほど、いざコミュニケーションを取りたくても

思うように取れないことを嘆きます。しかし、それは当たり前の話です。

わが子に送ってしまった非言語的メッセージ、不登校、ひきこもりでわが子から送られてくる

メッセージの解読こそが、コミュニケーションの回復を助けます。

 

 

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本心は行動にあらわれる

「ちゃんとわかっている」「するつもり」「しようと思えばできる」こんな言葉を子どもから聞かされた

ことはありませんか? どう対応しておられるでしょうか。

言葉では、行動を起こすことを意図しているようですが、案外行動は現状維持の状態ではない

ですか。これは、現状の不満足な状態に対しての妥協が、すっかり習慣となってしまっているか

らです。決して満足できているわけではない。でも、改善するために新たに何かに取り組むのは

したくない。というのが本音なのです。うまくいかないかも知れないというリスクをかかえてまで、

現状改善に取り組むことは避けたいんです。

現状の生きにくさを我慢することよりも、新たな挑戦への不安の方が負荷が大きいということです。

現状維持がまだましなのです。

では、どうやって現状を打破し、改善していくか。

本心(本音)を変えていくしかありません。めんどくささや新たな取り組みへの不安に克つことが

必要です。本心から、より良くなっていきたいと決心することです。

良くも悪くも一定の期間が経過してしまうと、その状態を維持しようという力がはたらきます。

「家族平衡」により、支配、被支配、依存、被依存といった関係性でバランスをとろうという勢力が

はたらくのです。

「わが子がまた今日も家にいる」ということがあたりまえ(通常)になってしまっていませんか?

その状況を変えるためには、先ず親が大きく動き出さなければなりません。

ここで本音が問われます。動き出すことでの抵抗勢力がすぐに頭に浮かびます。その時、現状の

不満足な状態に対しての妥協の習慣、癖が頭をもたげてきます。

本心に問いかけましょう。

「私は今の状態を改善することを心底望んでいるのだろうか?」と。

 

 

 

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最低限やるべきことは?

こんな相談がありました。「家庭で心がけておくべきことは何でしょうか?」

これに対しては、こうお答えしています。

「解決策が分からないまでも、最低限状況の悪化は防いでください」

コミュニケーションは絶たれ、昼夜逆転し、ゲームやインターネットを好きにやれる環境があれば、

間違いなく事態は深刻化していきます。3ヵ月もそのままにすれば、もうそれを親が容認したと

本人はみなしています。

不登校やひきこもりが始まって、1年もしない内に相談に来られることはまずまれです。

相談に来られた時には既に数年を経過しています。ですから、当然その家庭では、ひきこもりは

容認されたものとしてわが子は受け止めているということを前提にかかわりを始めなければなり

ません。にわかに親が動き出しても「何をいまさら。なぜ今頃」状態です。

だからといって、早々にあきらめ動かないわけにはいきません。

先ず、その生き方を認めているわけではないこと。改善を要する状態にあると受け止めている。

積極的に改善していくことを共にやっていきたい。という親側の姿勢を明確に示す必要があります。

いざ、第三者の介入を加え改善、解決を始めていく決心をしたら、ある意味これまでのことは、棚に

あげてかかるしかありません。

多くが、「困るんだ」とただの愚痴をこぼす形になっています。困っているのは当事者が一番困って

います。親の「困った」を解決するのではなく、わが子が抱えている課題の解決をしていくことを、

はっきり示してあげてください。

それから、よく「本人がいやがることを無理強いしても」というのもよく聞かれます。

私はいつも「この親御さんは、何を大切にしようとしているのだろう?」と疑問に思います。

これまでの生活形態から、自立に向けての促しは、当事者にとってほとんどいやがることばかりで

す。庭木の剪定に学んでください。目的を果たすためには、制約、犠牲、苦痛は必要なのです。

果実も厳しい冬を越してこそ美味しい実がなります。

生活するというのは、「生命を活かす」「活き活きと生きる」ということです。何かを生みだしていく。

創造していくということです。

わが子を活き活きとさせていくことが、個性、存在を大切にするということです。

親側が傷つきたくない自分を優先(大切に)してしまうと、言わなければならないことも言えなくなり

ます。

事態を深刻化させないために、家族が閉じこもらず、学びを広げていくことが肝要なのです。

 

 

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父の日のわが家

昨日は父の日でしたが、娘たちからの贈り物がありました。

昨年嫁いだ長女夫婦も一緒に食事の予定でしたが、あいにく娘に仕事が入り、娘婿が届けてくれ

ました。毎年、私が着る服にかまわないから服をプレゼントしてくれます。娘からもらった服で少し

おしゃれができます。

次女は、ビールとケーキ。家内と私がビールを喜ぶので、先月の母の日もビール。おかげで少々

飲みすぎのようです。私が子どもたち以上に甘いものが好きなのでケーキもつけてくれたのでしょう。

小6の末娘は、にっこり笑顔でごまかされました(笑)。

こんな娘たちとも、特に長女、次女とは、思春期のころにかなりぶつかりました。

どうやったら伝えられるか、どうやったら分かりあえるか。頭も心も悩ませたものです。

大きな声を出したこともあります。つかみあったこともあります。家内とも喧嘩になりかけながら娘

たちのことで話し合ったことも何度もあります。

私が心がけていたことは、「何のためか」という目的を伝えることです。また自分自身にも「何のため」

「何を」娘にしようとしているのかを確認するように努めました。

親も子も衝突するのは、あらかた手段に拘るからです。目的が明確になっていれば、手段は多様に

考えていけばいい。ひとつの手段に囚われてしまうから当初の目的を見失ってしまいます。

それから、私は決して娘たちに好かれよう、気に入られようと考えませんでした。嫌われようが、

「いつか分かる日が必ず来る。そのために今伝えるべきことは今伝える」という信念で向き合いまし

た。かっこ悪い姿も見せました。父親の威厳?そんなものは考えもしません。ありのままに感じた

ままを伝える。それだけでした。

長女の結婚式の日。私たち両親への手紙の中に、心に届いてくれたと実感できる言葉をもらい

ました。父親としてひとつの役目をはたせたと胸にこみあげるものもありました。

次女からは、数年前の誕生日に手紙をもらいました。ぶつかりあったころのことを振り返り、

「これからも叱ってほしい」と書いてありました。

娘たちからの手紙は、私の一番の宝物です。

支援活動の中で多くのご家族と出会い、その中で、本来の家族の絆を取り戻していったのは、

皆真正面から向き合い、本音でぶつかりあったご家族です。

たとえ、暴力や暴言があった子どもたちでも、両親が目をそらさず、しっかり現実を受け止めた

ご家族が深い絆を取り戻しました。

わが子が自分の人生を代償にしてまで、身を挺して両親に訴えようとしていることを、自身の問題

と受け止めきれず、最後まで背中を見せた親御さんもいました。

これまで出逢った青年たちから、気づかされ、教えられたことのお蔭で、娘たちの気持ちを少しでも

分かってあげられる姿勢が得られたと思って、感謝しています。

 

 

 

 

 

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秋葉原通り魔事件

今日の新聞にも秋葉原の事件が大きく報道されていました。

携帯電話の掲示板に、事件に至るまでの経緯を実況中継のように書き込みしていたとのこと。

犯罪心理学などの識者が、「ゆがんだ自己顕示」と分析していました。

書き込みの中で私の目に留まったのは、

「小さいころからいい子を演じさせられていたし、騙すのには慣れてる」

「いつも悪いのは全部俺」

「隣の椅子が開いている座らなかった女の人が、2つ隣が開いたら座った。さすが、嫌われ者

の俺だ」

という部分です。

これらの書き込みから、なぜこれほど歪んだ形でここまで自己顕示しなければならなかったの

かが、見えてくるような気がします。

今朝、TVのワイドショーで流れているのが少し耳に入りました。容疑者の生い立ちに関わるもの

だったようです。

「作文も絵も親がかいたもので賞をとりました」

「親の検閲が入っていました」

「実力がある弟の方が成績を取り出してからは、親の関心は弟に移りました」

容疑者の母親は、非常に教育熱心で、子どものテストの点数を話題にするほどだった。

容疑者が短大に行ったことを近所には隠し、有名大学に進学したと嘘を言っていた。

近日には週刊誌等にも掲載されると思いますが、これが真実だとするなら、先の書き込みの内容

は、十分理解できます。

小さいころからいい子を演じさせられていたし、騙すのには慣れてる

きっと、成績もよく、聞き分けのいい子を親から要求、いや強制させられていたのでしょう。

その家で生き残っていくためには、それに従うしかなかったのでしょう。

「隣の椅子が開いている座らなかった女の人が、2つ隣が開いたら座った。さすが、嫌われ者

の俺だ」 こういった内容は、私は支援活動の中で出逢った青年たちからよく聞かされます。

ありのままを許されなかった子どもたちが、社会生活の中で周囲から批判されたり、否定され

る機会に遭遇すると、すべてを自分に結びつける「関係妄想」や「被害妄想」が強くなってしま

う傾向があります。

もちろん、だからといって容疑者のおこなったことが赦されるわけではありません。

若い犯罪者を生み出す背景を考えなければならないと思うのです。

犯罪という形で、他者をも巻き込み自分に制裁をくわえたい若者たちが生まれてくる、その元型

(アーキタイプ)を知るべきだと。

犯罪者予備軍って、日本にはたくさん居る気がする

容疑者のこの言葉に、社会はただ批判するだけでいられるのだろうか?

 

 

 

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干渉ではなく、関心をもつ

慣性の法則」というものがあります。

不登校やひきこもりで、ある程度の期間を過ぎてしまうと、ほとんど生活スタイルに変化がなくなりま

す。これは、当事者のみならず家族もそうです。部屋にいるのがあたりまえという状態です。

毎日の生活に変化をつけていくことが大切です。また、昨日と今日と何が違っていて、何が同じか

に気づくことも重要です。

変化に応じて、本人へ問いかけていく。変化を促すための質問をする。

その内容とタイミングを間違えると、単なる干渉になってしまいます。

変化に気づくためには、「観る」ことが必要です。見るではなく観るんです。観察、洞察するのです。

そしてしっかり子どもの声を聴き、どの視点から視ればいいかを判断する。

家族が先ず気づきから反省し、同じ過ちを繰り返さぬよう学び、問題解決を決心し、行動を起こす。

行動を起こせば、次なる気づきをえることができます。この繰り返しにより、事態はいやでも好転

してゆきます。

では何を変化させていくべきか? それは習慣です。

 

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相談料3千円


家族にできること

「本人がやる気にならないかぎりは・・・」

この言葉は、よく聞かれる言葉です。この後には「どうしようもない」と続きます。

だから長期化するのです。

医療施設もあらかたの相談窓口も「本人を連れてこられなければ・・・」と答えにならない答が

なされているようです。

さて、本人が動けなければどうにもならないのでしょうか?そうであれば、不登校、ひきこもり

はあきらめるしかありませんね。えっ? 「だからあきらめている」ですって。(苦笑い)

まぁ、ちょっと聞いてください。あきらめるのはいつでもできます。

「親が動かなきゃ!」とはっぱをかけられる場合もあります。でもどう動けばいいのか分からない

から留まってしまっているのですよね。

親が動かなきゃというよりも、親自身が当事者であるという自覚。問題の中心という自覚が

必要なのです。つまり、本人をどうにか動かすというよりも、本人よりも何よりも親自身が、

自分の問題改善のために動かざるを得ないということです。

ひきこもりは(不登校の一部も含む)、「個」の問題ではなく、「族」の問題です。

ちなみに戦争や環境破壊は「類」の問題ですね。

「族」の問題というのは、「民族」ではなく、「家族」「一族」の問題ということです。

ですから、家(族)単位で考えることが必要なのです。

「わが家」というくくりでながめた時、本人がかかえている本質的な苦悩が見えてきます。

ジェームズ・アレンの言葉にこういうものがあります。

人間は、自分の置かれた状況を、より良くしたいと望むが、自分自身を、より良くしよう

とはしない。そのため、かれらは、一生古い自分に束縛されたままである

環境は自分をありありと映し出す鏡です。

人が環境を作り、環境は人に影響を与えます。

自らが環境の主体者であり、その状況における当事者、責任者という気づきと自覚が、

新しい自分へ変われるターニングポイントになるのです。

 

 

 

 


骨抜きの日本人

先日熊本の実家で読んだ地元新聞の中で、北山忍教授(ミシガン大)が「危うい

日本人の精神構造」と題して論評していました。

要旨は、農耕文化の日本では、共同体の協調という美徳と習慣によって、人間

関係の中で自分を見つけ、社会の期待に沿うことで生きがいを見いだし仲間と

接することで自己研鑽に励むといった深層心理がある。一方で、西洋の個人

主義を自分なりに理解し、自律した自己を実現するためには、他者との関係

を否定すればいいという図式が定着し、「魂の呼吸不全」に陥ってしまってい

る。解決策は一つ。風通しのよい、個人の尊厳を尊重する関係の在り方を、

家族、職場、学校、地域社会そして国を挙げてつくりあげることに尽きる。

大枠共感できる内容ではありますが、個人の"尊厳"そのものを今の日本人

がはたしてどれだけ認識できているのだろうかという思いがあります。ネット

社会の中で、裏サイト、殺人サイト等で、匿名による誹謗、中傷。誰にも分か

らなければ、誰からも見られていなければ何をやってもいいと言わんばかり

の状態です。「ウザイ」「キモイ」「死ね」と個人の尊厳を冒涜する言葉をなん

のためらいもなく発する。人間として、最も卑劣、卑怯な行為であることが

分かっていない。 

「自律」自らを律することが出来る者は、自分の倫理観、行動規範をしっか

りと持ち合わせています。「人でなし教育」により家族は機能不全をおこし、

魂は呼吸不全をおこしている日本人はどこへ向かっていくのでしょうか。


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