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解決支援者の現場日記 : 旧ブログ 教育 14ページ目

自分に向き合う

すばらしい親子を紹介した記事を目にしました。http://www.asahi.com/national/update/0417/OSK200904170001.html

 

島根県浜田市の小学校6年生の男の子が、クラス全員に手紙を書き、自身が発達障害であることを

告白し、「僕と友だちになってください」と呼びかけ学校説活を楽しく過ごしているとのこと。

男の子は、2歳9カ月で注意欠陥・多動性障害(ADHD)、6歳で高機能自閉症と診断されたとありま

した。

 

 

父親が障害について学び、学校や他の保護者との連携をはかりつつ、わが子がより過ごし易いよう

に取り組まれたことも記されていました。

 

 

実は以前に私も、同じ発達障害を抱えた高校生の親子とかかわったことがありました。

当初、不登校の相談で来られたのですが、私が本人とカウンセリングをすすめていて、どうもかねて

係っている少年たちと違うものを感じていました。

その後受診を勧め、発達障害ということが分かりました。

 

 

それから、この少年の父親は熱心に障害についての学びを深め、障害についての分かり易い説明書

きを作成し、仲のいい数名の友人たちに渡し、友人たちにもわが子の障害を理解してもらおうと努め

ました。当時私はその姿勢にとても胸をうたれました。

 

 

障害を認め受け容れることも、ましてやそれを開示することも大変勇気のいることです。

しかし、こうしてそれを乗り越えた親子は、大きな財産、宝を得ていると感じます。

 

 

よく、長期化した不登校、ひきこもりの親御さんから「偏見、差別の目で見られるのがいやで、どこに

も相談できなかった」と聞かされることがあります。

確かに、40年以上も前からある不登校にしても、近年のひきこもりにしても、いまだに病人、変人扱

いです。犯罪予備軍といった極めて歪んだ目も一部あります。

 

 

しかし、これは世間の目だけでしょうか?

私は、当事者の親自身にそれを感じることがあります。

 

 

だからこそ、間違った目でわが子を見てしまわないためにも、先の二人の父親のように、学びが必要

なのです。

前回のブログhttps://www.interbrain.co.jp/blog/2009/04/post-94.php で述べましたように、わが子

を理解するためには、学習が必要なのです。

理解なくしてわが子の痛みに寄り添うことはできません

 

 

今回の朝日新聞の記事を読んで、改めて自分の身に起こっている現実に向き合う姿勢・態度の重要

を、この6六年生の男の子から学ばさせてもらいました。

光くん、ありがとう!

 

 

ひきこもり無償支援活動〈たらちねサポート〉事業
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親ができること、できないこと

ひきこもり無償支援活動〈たらちねサポート〉をスタートさせてから、感じたことがあります。

それは、多くの親御さんたちが、目の前の現象(学校に行っていない、働かない等)に囚われすぎて、

ただただそのことだけに困ってしまっているということです。

 

 

中には、現在年齢が30代であっても、最初の不登校があったのが中学生で、その時の原因が分か

らないまま、今はひきこもりに悩む。

これまで幾多の変遷はあったものの、以降高校や大学にまで進んだケースもありました。

しかし、卒後今度はひきこもってしまっているのです。

 

 

こういった事例は、けっこう多いのですが、いずれも当初の不登校からなんら問題は解決されない

まま現在に至っているということです。

それは、何がそうさせたかをその時点で徹底追及し、以降に持ち越さないようにしていないからです。

 

 

こうした対処の仕方になってしまった原因は、目の前の「困ったな」の改善に終始してしまった

ためです。

ひとつには、不登校をした、ひきこもった訳、理由を本人たちがはっきり口に出してくれるわけでは

ありませんし、聞いたからとて話してくれるとは限りません。

ですから、親御さんも分からないままになってしまって、「分からないものはしょうがない」となって

いるのです。

 

 

私がいつも親御さんにお話しするのは、「先ず何かの訳あっての今ですから、理解することから

始めてみましょう」ということです。理解することでわが子の痛みに寄り添うことができます

しかし、ここで、「理解するって、本人が話してくれないのにどうやって?」という声がよく出ます。

理解のために必要なことは、「学習」です。

あらゆる事象は、知識があってこそ認識できます。

未体験のことでも、既存の知識を組み合わせれば、想像することもできます

 

 

ですから、目の前のわが子の状況を理解するためには、学習(知識の習得)が必要なのです。

しかし、実際は、即効性(?)のある手法を期待して来られる印象が強くあります。

「こうしたら、こうなる」といったものをです。

前回もお話ししましたが、「こうする」よりも「親としてこうある」の方がとても重要なのです。

 

 

パソコンやビデオといった機械を操作するのであれば、このボタンを押せば仕組みなど分からなく

ても、望む状態を得られるとなりますが、さすがに心をもった人間(わが子)を相手にするのですから、

仕組みを理解しないまま、結果(解決)だけを求めるのは無理があります。

 

 

ひきこもりの本質的解決のためには、親にしかできないこと、親にはできないことがあります。

親では出来ないことのひとつは、本人へトラウマからの影響を自覚させ、その理解を得させること

です。

本人自身がその影響を理解、克服するためには、外からの視点、知識といったものが必要になって

きます。

 

 

人は自身が抱えている痛みの理由を全て認識できているわけではないのです。

特にトラウマといったものは抑圧しているものが多く、意識下へ沈殿しています

だから、たとえ本人に訳を聞いたからといって、本人もすべてを自覚し話せるわけではないのです。

AC(アダルトチルドレン)やトラウマ関係の本を読み漁り、その影響の大きさに愕然となり、将来に

絶望的になっている青年からの相談がありますが、自身のトラウマの意味を知ることができれば、

トラウマは克服出来ます。

 

 

つまり何故トラウマとなってしまったか。当然ながら原因があります。

同じ状況下でもそこからの影響をトラウマとしてしまわない人間も居るということを知るべきです。

つまりは、本人にとってはトラウマとして刻印してしまう必然性がそこにはあったということです。

そのカラクリさえ本人が認識出来れば、克服できる力を持っています。

ただ、そこまでに導くには専門知識と経験をもった親以外の存在が必要なのです。

 

 

親が、できること、やらなければならないことを放棄し、一方で出来ないこともあるということを認識し

なければ、ひきこもりは確実に長期化していきます。

 

 

 

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適切な対応ができるためには

【機能不全家族】という言葉があります。

この意味は、「家族機能が適切にはたらかず、問題解決能力が低いので、家族の発達的、状況的

危機に際して、的確な対応ができない家族」ということです。

 

 

子どもは常に変化しています。

だから、次から次へと、これでもか、これでもかというほど問題をもってきてくれます。

親としては、その都度、それに対して適切な対応が取れていかなければなりません。

しかし、どうすればいいかと考えあぐねることも少なくありません。

 

 

こういった場合、つい方法論技法にとらわれてしまいがちですが、どういう行動を起こすかという、

その行動の精度(適、不適)を決めるのは、その問題に向き合う態度と、姿勢なのです。

 

 

態度姿勢を左右するのは、かねての心がけ心がまえです。

子育てにおいては、最も心がけなければならないことは、コントロール幻想を捨てるということでは

ないでしょうか。つまり、無力さを知るということです。

 

 

私たち親は、つい期待という鎖でわが子を縛ってしまうことがあります。

わが子が自分の意のままにならぬことをすっかり忘れ、意のままにコントロールしてしまおうとして

しまいがちです。

だから、無力さをしっかり自覚する必要があります。

 

 

そのためには、謙虚さを養うことが大切です。

わが子に対しても、慎み敬う姿勢をもつことです。

一人の人間として、人格、存在を尊重することです。

わが子とは言っても、わがものに非ず。決して所有物にしてしまわないことです。

謙虚さを養う訓練として私がお薦めしているのは、「お蔭さまで、ありがとうございます」を日常的に

よく使うことです。

 

 

私たちは、何ひとつ自分の力だけでやれることはありません。

見えないところ(蔭)で、支えてくれている人がいて成すことができています。

だから有り難いことですし、「お蔭さま」なのです。

 

 

適切な行動をとれるようになるためには、「受容」することが最初の入口です。

その受容ができるためには、何事からも学ぶ姿勢が求められます。

そのためには、常に成長・上達心がけておくということです。

より困難な問題、課題を抱えた時ほど、そこから学ぶものは大きいものです。

でも、学ぼうという姿勢がなければ、ただただ悔いて、グチや恨み言を吐くことになります。

 

 

心がまえとしては、先ほど言ったように、知らないところでも誰かのお世話になっているのが実情

ですから、その恩に報いる報恩感謝の心がまえをもってことにあたることです。

報恩感謝なんていささか古いでしょうか?

古くても必要です。

わが子にも感謝です。

 

 

「子はかすがい」と昔から申しますが、調律師と表現した方がより相応しいと思います。

家庭のバランスの崩れをいち早くキャッチし、調和させようとしてくれています。

絶妙なハーモニーを奏でられるよう調律してくれるのです。

しかも、ある時は自分を犠牲にしてでも実行してくれます。

ありがたいではないですか。

 

 

心がけ心がまえができたら、あとは行動の方向を決める心向けです。

常にどこへ心を向けているかです。

つまり、価値観です。

 

 

どこに重点を置き、重心を定めるのか

重点の置き所で、優先させるものが決まってきます。

【機能不全家族】は、問題解決能力が低いとありますが、何を問題とするのか、どの方向へ解決す

ればよいのかを判断するのも、この価値観です。

 

 

価値観次第で、問題解決にあたって優先させるものが違い、誤った解決策が講じられてしまうことも

でてきます。

 

 

問題に向き合う態度としては、受容するか、目をそらすか、固まってしまうか(フリーズ)です。

これらの態度を左右するのが、心がけ心がまえ、そして心向けなのです。

 

 

 

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幼児化する社会

「これといってやりたい仕事がないので職種の選択に迷います」ともらす青年たちがけっこういます。

「自分の適性にあった職種に就かないと長続きしないから」と確かにもっともらしい理由ではあります

が、そもそも自分の適性が見えているのか、やりたい仕事に限らず、自分の欲求すら自覚できてい

ないことが少なくないのです

 

「やりたいこと」は、じっと家にいても見つかりません。先ず三つの視点をもって考えてみましょう。

やりたいことできることやらなければならないことです。

 

やりたいことを出来るようになるためにも、やらなければならないことがあります。

夢や希望の実現のためです。

できないことを出来るようにようになるために、やらなければならないこともあります。

スキルアップのための取り組みです。

そして、やりたいことがまだ無い場合は、見つけるためにやらなければならないことがあります。

つまり、いずれの状態でも、先ずやらなければならないことが当然そこにあるということです。

 

ところが、この“やらなければならないこと”という視点が、すっぽり抜け落ちていることが多く見受け

られます。

 

あらゆる制約、不自由さから逃れようとしている青年たちが、行動をおこすはずもありません。

自由な時代」彼らは、制約から逃れ、自由な自己実現、個性化を許され、ひたすら自由を叫ぶ。

しかし、逆に条件を設定されなければ自分一人で目的を見出すことも、方法を模索することも出来な

いことを認めたがらず、「やりたいことがないから」ともっともらしい言い訳を繰り返し、自分をごまか

す。

 

単なる時代背景とは、言いたくない。大人たちが作った社会だと一般化してしまえば、全ての大人が

一斉にその責任を回避する。

この子を育てた親の私が」と、それぞれが私の、個の問題と受け止めれば、動かざるを得ないだろ

う。

「皆でやろう」なんて言うから、皆がしない。「私がする」と皆が言えば、社会は変えられると思います

 

好き嫌いの快楽原則だけで動いているうちは子どもです。

必要性から動ける現実原則が身にそなわってこそ、大人に成るということです。

 

現代は社会全体が幼児化しているのかも知れません。

 

 

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地球家族エコロジーとは?

時折、協会の名称について尋ねられる時があります。

今回はこの法人名について少しお話ししましょう。

 

エコロジーとありますので環境団体のようですが、これは、“大いなる大自然に生かされている

ことへの感謝”を表わしています。

私たちは、すべて他からの恩恵を受けて生きています。だからこそ、“あたりまえの事をも与え

られた恵み”と感謝できる心性が必要です。

そして、生活するということは、その恩に報いていく行為です。よって、自己責任に基づいた報恩

としての行動が求められます。

 
 

また、家族エコロジーというのは、家族というものは、循環(円環)的な因果論により、家族それぞれが

影響しあっていることを表わしています。

つまり子どもの変容は、母親だけが原因とか、父親だけが原因とかではなく、循環と調和の絶妙な

バランスを維持している生態系(エコロジー)のように、連なりあう家族が互いに影響を及ぼしあっている

のです。

 

今や環境問題も一国の範囲の問題ではなく、地球規模へ拡大していっています。

世界の国の人々は、大地を共有しています。遠く離れた国に居ても、足を踏ん張っている大地でつな

がっています。まさに分析心理学のユングが提唱した集合的無意識のように人類を連なりあう存在と

しているのが、「地球」の大地です。

古来大和民族は、太陽をお天道さま、大地をうぶすな(産土)さまと大自然への畏敬の念をもって呼称

し、自戒の規範としておりました。

地球家族は、連なりあい、互いの自立性を保ちながら支えあい、活かしあって生きていく、大地(大自

然)に根ざした生き方、共生(Normalization)の家族を表現しています。

 

今回始まった〈たらちねサポート〉https://www.interbrain.co.jp/topics/2009/01/post-3.php は、

これまでの「ゆにわの会」https://www.interbrain.co.jp/yuniwa/ の実績を踏まえ、当事者が部屋

から出られないような状況からでも、両親のはたらきかけにより、動き出せる方法を公開するものです。

協会名に込められた理念の実際化として運営されるものです。

 

 

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携帯依存症?

子ども達の携帯電話の利用が問題視されてきています。

文科省の調査の報告記事が掲載されていました。
http://www.asahi.com/national/update/0225/TKY200902250315.html

わが家にも小6の娘がいますが、携帯電話の所有率が、小6が25%、中2が46%、高2では96%に

及ぶということです。

娘にも持たせていますが、もっぱら防犯目的です。ピアノ教室に通っていますので、GPSで教室へ

着いているかが確認できます。ですから当然平日は持ち歩きませんし、休日親と離れて行動する時

のみ携帯させます。

 

記事の中で気になったのが、利用場面です。

食事中」という答えは小6が12%、中2が25%、高2は22%

入浴中」は小6で3%、中2で10%、高2では17%

 

ここまでくると、もう依存症といっていいでしょう。

食事中に使用することに対して、親はなぜ注意しないのでしょうか。

「時間帯が違い、一緒に食事をしていないから」と返ってきそうですが、食事の様子をうかがうことも

しないのでしょうか。

 

ただこれは、何も子どもたちだけではないような気がします。

通りを歩く大人の中にも、携帯を開いて歩いている人も少なくありませんし、運転しながら携帯をのぞ

きこんでいる人もいます。

喫茶店で同じテーブルに座っているのに、互いが会話もせず携帯に指を走らせている人たちもいま

す。

 

携帯が手元にないときっと落ち着かないのでしょう。

こういった依存症質は、虚無感喪失感からきています。

心の空虚さから、何ものかに執着依存してしまうのです。

 

ですから現代人は、子どもも大人も何らかの虚無感を抱えて生きているのでしょう。

このあたりは、ひきこもる青年たちと全く同じです。

彼らは、自己喪失の恐怖から人を遠ざけ、虚無感から生きていく希望を失っています

 

携帯メールに依存する子どもたちは、顔も見たこともない相手をメル友と称し、人間関係を構築して

いる気になり、文字や絵文字といった字面相手に一喜一憂しています。

きっと家庭の中で、家族が互いの顔を見て会話をするという場面自体が少ないのではないでしょうか。

もしかすると、2階の子供部屋と1階で親子がメールで会話をしているのかも知れません。

 

明治天皇の『五箇条の御誓文』に「各其の志を遂げ、人心をして倦ままざらしめんことを要す」という

文言があります。

志、生きがいのある目標をもって自分らしく生きるということです。

心が暇になれば、人間ろくなことは考えません。

 

子どもたちの心になぜ虚無感があるのかを私たち、大人、親は考えなければなりません。

 

今、生きているという実感がありますか?

生きていくという自覚がありますか?

より良く、豊かに生きていくという意欲がありますか?

生きていることを楽しむ余裕がありますか?

生きる充実感を得たいですか?

 

それが無ければ、あなたはムサボリック・シンドローム“隠れひきこもり”です。

自分の世界に閉じこもり、何ものかに依存、執着し、貪りつくします。

気づかないまま。

 

 

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出したら終わり?

ひきこもりやニートの問題は、とかく社会に参加した時点で終了したかに思われがちですが、実は、

それからが始まりです。

社会から離れていた期間が長ければ長いほど、社会に適応していくために多くの時間とエネルギー

が必要となってきます。

 

いざ社会生活が始まると想定外のことが毎日のように起こります。

一般的に、支援する側は、当事者本人の過去の傷つきを癒すことに重点がかかります。

時間で解決したり、「信じているから頑張りなさい」といった精神論的な応援で、その痛みを癒そうとし

ます。それももちろん必要です。

しかし、それよりも、再びストレス要因となる出来事に遭遇した際、同じ傷として抱え込まないですむ

ための技術を身につけることがより大切なのです

 

「技術」といっても、要はより良い習慣づくりです。良い日課、より良い生き方の姿勢・態度をもつと

いうことです。

 

一つ紹介しますと、「自己判断・自己決定・自己責任」の習慣をもつことです。

多くのひきこもり、不登校の青少年たちは、これまでに主体的に物事を判断するということをやって

きてないことが少なくないようです。中には、それを親から許されなかったという場合もあります。

 

そのために、周囲に対して過度に依存的になり、他罰的な姿勢になっています。

周囲が決定したことに従って生きていくという姿勢がみについており、中には、判断を要求される場面

で、反射的に思考を止めてしまうタイプの青年もいます。

 

自罰的な青年もいますが、それも、自虐的に自分を悪いと責め、落ち込ませているだけで、責任を

もって自分のやるべきことを実行していこうという主体的な態度は、そこにはありません。 

 

自由」と「責任」は互いがそろってこそ、主体性をおびてきます。

責任を負うことを避け、自由な生き方だけを得ようとすれば、逆に、ありのままの自分を拘束された

不自由極まりない生き方しか出来なくなってしまいます。

自らの後始末ができる人になるための習慣づくりが、ストレス耐性を強化するためのひとつの技術

でもあるのです

 

 

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社会資源としていま私たちにこそできること Ⅲ

オバマ米新大統領が20日就任演説を行いました。

皆さんも聞かれたことと思います。

よその国のこととはいえ、何かこちらも勇気をもらえるすばらしい演説でした。

世界の経済不況と争いが一日も早く解決されればと祈るばかりです。

 

演説の中で心に残った言葉がありました。

新たな責任の時代」です。

 

当協会では、家族問題の解決のための姿勢として、二つのことをあげています。

〈一切感謝〉〈自己責任〉です。

 

要旨だけを述べますと、

〈一切感謝〉ができると現状を受容できます。

不足や不満だけを感じていれば、目をそらしがちになります。

現状をありのままに観察し、そこから与えられたもの(恵み)を感じ取ることができれば、自ずと感謝

の気持ちが生じます。

不登校やひきこもりといったわが子のメッセージから与えられたものを読み取ってください。

 

〈自己責任〉というのは、自分の後始末は自分ですることです。

それは他人に尻拭いをさせないことです。

ですから必ず義務が関係してきます。

親としての義務は、養育教育があります。

 

「養育」によりわが子を安全にし、「教育」により安定を与えます。

そして二つがそろうことで、安心が得られるのです。

また、わが子に安全安定安心を与えることが親の義務とも言えます。

 

はたせなかった義務の後始末を他者やわが子にさせてしまっていないでしょうか。

母性がはたすべきこと、父性がはたすべきことがなおざりにされ、夫が妻を、妻が夫を互いに責め

あっていませんか?

互いが責めあうのではなく、自己反省し、許しあい、補いあえば、無益ないさかいをすることもないの

です。

 

自分の中で、自分の代でおさめておかなければならなかったものを、わが子に引き継ぎ、持ち越して

しまったものはありませんか?

自分が満たされず、埋め合わせが未だできないている心の隙間を、わが子を思うままにすることで、

埋めようとしていませんか? 

愛すことよりも、わが子から愛されたいと思っていませんか?

 

それらはすべて、自己責任をはたしていないことです

 

オバマ新大統領は、「国民の信念と決意が、国が頼りとするところだ」と述べました。

信念決意

これは、行動を起こし、成果を出すために必要なことです

 

そんなことぐらい分かっている!

よく聞く言葉です。

分かっているつもりでも、行動が伴っていなければ分かっていないのと同じです。

本当にわが子に寄り添い、わが子の苦悩を除き、現状を改善しようと決意(腹くくり)ができてこそ、

様ざまな障害にもあきらめず、家族の絆の再生をやり遂げるのです。

 

私たちは、これまでの支援実績から、ひきこもる当事者たちの声を翻訳して、家族に伝えることができ

ます。

そのことで、今わが家に何が起こっているのかを知ることが出来、何の責任をはたすべきなのかが

分かってきます。もちろん、それからもとても困難な道のりが待っています。

 

しかし、オバマ新大統領の言葉にもありました。

われわれが、自身に、国に、世界に、喜んで義務を持つという認識、困難な任務に身をささ

げるほど精神を満足させるものはないとしっかりと認識することだ

と。

私たちも信念をもって、社会的ミッションと心得て、支援活動を続けていこうと決意を新たにしました。

 

 

 

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大野城市総合福祉センター 午前10時~正午 (要予約 0120-870-996)

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2月05日 (要予約 0120-870-996)
熊本市青少年センター(熊本市新屋敷1-18-28)を使用させていただきます。
熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

八代市厚生会館  2月04日 (要予約 0120-870-996)

相談料3千円

 

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新年を前にして

この記事が、今年最後となると思います。

今日は一日がかりでクリスマスのイルミネーションの片づけをし、明日は大掃除です。

明後日は実家へ家族と帰ります。長女、二女は正月も仕事だそうで、本当にご苦労様です。

 

先日、新聞で情けない記事を見ました。

大分にある宇佐八幡宮の古札納札所に、生ゴミや関係ないゴミが投棄され、今回から廃止されると

いった記事です。宇佐八幡宮は、全国の八幡神社の総本宮です。

大分の教育委員会の教員不正採用が今年発覚されましたが、なんとも嘆かわしいニュースばかり

です。大分県民の皆がそういう人間ではないのでしょうが。

他の神社でも同じような状況が増えてきているそうですが、日本人のモラルはどこへいってしまったの

でしょうか。

 

ご神札とゴミを一緒にできる神経が理解できません。

お札をモノと見ているのでしょう。古くなったからゴミに出す。そこに何のためらいも無いのでしょう。

 

伊勢神宮に参拝した折に西行法師によって詠まれた有名な歌があります。

何事のおはしますをば知らねども かたじけなさに涙こぼるる

大自然の息吹に生命力、意志を感じ、恐れ畏む感性が今の日本人に無くなってきている気がします

 

以前ある神社に参拝した時に、観光客と見られる若いカップルが、遠くから賽銭箱に小銭を投げ込み、

手も合わせずに「ヨロシクッ!」と走り去った光景を目の当たりにし、愕然としたことがありました。

 

若者たちが悪いのではありません。

まともな教育も出来ず、そんなふうにした親が悪いのです。

 

生かされている生命に支えられて生きている」という感性をもった親、大人たちが今どれだけ

いるでしょうか。

神社は大自然をお祀りしている場所です。

「えっ、神さまじゃないの?」「自然を祀るって、どういうこと?」

こんな声が聞こえてきそうです。

 

私たちは天体の影響を受けている「宇宙の子」であり、自然の中に生息する「自然の子」です。

日頃は「世間の子」だけを意識して生きていませんか?

だから世間体ばかり気にかけ、大事なものを見過ごしているのです。

 

世間体から体裁ばかりとりつくろい、わが子が不登校やひきこもりといった自己治療的な行動でSOS

を発信しても、世間体を優先させ、ひた隠しにし、わが子の訴えはなおざりにされます

 

「お天道さま」「お月さま」といったように、古人は自然を崇めていました。

「お天道さまが見てござる」が、生活の中での倫理観の規範となっていました。

 

初詣ではいい機会です。

自己を超えた力の存在の前に額ずき、自己の無力を悟ることが大切です

わが子をコントロールしようとした傲慢さが、子どもたちの個性、存在価値を奪ってしまったのです

 

子どもたちは「自然の子」です。天分を引き伸ばしてあげるのが親の役目です。

親の身勝手な期待で、わが子をコントロールしようとしてしまえば、わが子から暴力や依存で支配され

ることになるのです

 

生かされていることに感謝し、身を慎み、関わりあうすべてのもの(人も物もわが子も)を敬い、

お蔭さまで、ありがとうございます」という謙虚さをそなえれば、子どもはあるがままに真っ直ぐ育

つのです。

 

来年も、より多くのご家族とのご縁を大切にして、家族再生の場づくりを一所懸命やっていきます!

一年間ご購読誠にありがとうございました。

皆さまのご家庭が良き年を迎えられますことを心よりお祈り申し上げます。

 

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大野城市総合福祉センター 午前10時~正午 (要予約 0120-870-996)

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【熊本出張相談会】

1月7日 (要予約 0120-870-996)
熊本市青少年センター(熊本市新屋敷1-18-28)を使用させていただきます。
熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

八代市厚生会館  1月6日 (要予約 0120-870-996)

相談料3千円

 

NPO法人地球家族エコロジー協会
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大切にしたいもの

今年一年を振り返る時期になってきました。

今年は、私自身の今後を方向付けるようないくつかの出来事がありました。

この一年を踏まえ、来年はまた、新たなことへチャレンジしていきたいと思います。

 

ゆにわの会https://www.interbrain.co.jp/yuniwa/ が今月開かれました。

「ゆにわの会」は自助グループです。単なる当事者家族の慰めあいの場ではなく、自らを助けられる

学びをしていく場です。

 

今回のテーマは、〈“大切にする”という発想をもつ〉という内容でお話ししました。

大切にすると、大切にしたものから自分が大切にしてもらえます

何か不満が出たときに、自分がそれを大切にしているかを振り返ってみると、不満の原因が必ず見え

てきます。

 

人を大切にする。これは一番分かり易いと思います。

大切にされるとその相手も大切にしたくなります。

大切にしないということは、粗末に扱うということですから、粗末に扱われて平気な人はいません。

ニュースでは連日のように派遣切りの話題が取り扱われています。大切にされていないという不満

は、深い悲しみと激しい怒りを生みます。

 

物を大切にする。例えば、職人さんは道具をとても大切に扱います。

道具から大切にされるというのは、長く使えますね。いつまでも役に立ってくれるということです。

それこそ、名人になればなるほど、道具と体が一体化し、匠の技を生みます。

 

事を大切にする。事というのは出来事や機会(経験・体験)です。

楽しいことも苦しいことも生きていれば色々なことがあります。

禍福はあざなえる縄の如し」まさに人生いろいろです。

そのひとつひとつの事を大切にするということは、活かしていくということです。

活かしていけば、自分の成長の糧となります。

 

時間を大切にする。時間のを高めるということです。時間は誰にも平等にあります。

1時間という長さ()は誰にとっても同じです。しかし、その使い方()は違います。

何のためにその時間をあてがうかです。

時間は、黙っていても、動かずにいても絶えず消費しています。

時間の質を高めれば、ワインやお酒を熟成させるように、自身を円熟させていくためのエネルギーと

なります。

 

空間(場)を大切にする。自分が居る環境、所属している場(グループ)を大切にします。

環境から受ける影響は私たちの心理面に大きなはたらきかけがあります。

森の中にいる時と、コンクリートの壁に囲まれている時とでは全く違いますね。

また、学校やクラス、職場、サークルといった場は、様ざまな機会を私たちに提供してくれます。

場を大切にすることでの恩恵はそれは大きなものがあります。

場を大切にする始めの一歩は、掃除、整理整頓です。

乱雑な空間は、心や頭の中も混乱させます。

 

廻り合せを大切にする。時間と空間の交点が廻り合せです。

ある瞬間、ある場所で、何事か何者かと出会う。

廻り合せが悪ければ、交通事故や通り魔にも出会ってしまいます。

廻り合せを大切にするということは、「」を大切にするということです。

人間は、自分以外の誰かと関わりあうから人間です。関わりあう別の誰かがいるから「」があるん

です。

その「間」をとりもつのが「縁」です。

大才は袖すり合う縁をも活かす』という柳生家の家訓もありますが、「縁」を大切にすることで、

人生がより良くなっていきます。「とかくこの世は縁しだい」です。

時間と空間を大切にしていくことが、廻り合せを良くしていく方法です。

また、シンクロニシティ(意味の有る偶然の一致)も頻繁に起こってきます。

 

そして最後に人生を大切にする。

人生そのものを大切にしていけば、人生から自分が大切にされます

身に起こることはすべて必然の結果。必要だからこそわが身に起こる

こう心がけて生きていけば、なぜわが子が不登校になったのか。ひきこもってしまったのかの訳が

分かり、親として、一人の人間として大きく成長でき、家族の絆が深まり、温もりのある家庭となって

いくでしょう。

人生があるゆることを教えてくれるのです。

 

 

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【毎週月曜日無料相談会】

大野城市総合福祉センター 午前10時~正午 (要予約 0120-870-996)

詳細は https://www.interbrain.co.jp/counseling/ 

【熊本出張相談会】

12月27日 (要予約 0120-870-996)
熊本市青少年センター(熊本市新屋敷1-18-28)を使用させていただきます。
熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

八代市厚生会館  12月26日 (要予約 0120-870-996)

相談料3千円

 

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