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解決支援者の現場日記 : 旧ブログ 家族問題 22ページ目

回復への一歩一歩

うれしい便りが届きました。
『おかげ様で順調に回復しています。一日2時間のバイトとパソコン教室に通っています。子供の頃の辛かった時の話など私を追いかけるようにして話しかけてきます。先生が言われていたように、親子関係のやり直しのつもりで楽しみながら私も頑張っています』

長きにわたって親子間のコミュニケーションが取れていなかったこの家庭で、今確実にその絆の結び直しがはかられています。親がわが子の傷の痛みに向き合う姿勢さえ出来れば、必ず絆は戻ります。現象としての不登校やひきこもり、未就労ばかりを問題視していても決して事は解決されません。わが子ではなく、"わが家"が抱えている本質としての問題は何かを見すえて、目をそらさずに関わりあっていく親子だけが真の絆を回復していけるのです。いかなる時も親が逃げてはいかんのです!今年も一軒でも多く、温もりを回復していく家庭に関われていければと心新たにしています。


硫化水素自殺~死に急ぐ若者たち

連日、硫化水素による自殺の報道がされている。

記事によると今年に入ってからでも、2月29日24歳男性、3月27日27歳男性、

4月17日18歳男性、4月19日28歳男性、25日には都内で3名、北九州で

46歳の男性、26日には大分で31歳女性、古賀市で26歳男性、横浜では17歳

の男子高校生が自殺している。

今年1月ごろからインターネット上にその手口が紹介されるようになったと記さ

れているが、何の目的でその生成法を書き込むのだろう。また、若者達は何故

死に急ぐのだろうか。

これからの自分自身を考えた時に、明るい未来がそんなに想像できないのだろうか。

きっと未来自体を想像できないのだと思う。一年後、十年後の自分を想像すると

いった習慣がないのだと思う。将来を悲観するというよりも、未来なんてその時に

なってみないと分からないといった感じなんだろう。だから、目の前の辛い現実を

解決できた将来を想像できず、その場から逃げることを選択してしまうのだろう。

想像力の貧困さを考える時、いじめ問題にもいたる。これ以上痛めつければ死

んでしまう。ということすら想像できない。

何れの問題も、想像力の貧困さと生命の軽視がある。

背景には、生まれた時から豊かに物に囲まれ、あたりまえの世界観の中で生きて

いるからだろう。新たなる創造は、想像力から生まれる。あたりまえにある世界で

は、想像力をはたらかせる必要がない。

生命もまさに生まれた時にはすでにある。親から命を受け継いだという意識すら

無いのだろう。この若者たちが生命に気づくのは、自らが死を考えた時かも知れ

ない。しかもそれを苦痛を感じなければならない忌まわしいものと。

だから、その生命を抹消することで苦痛から逃れようと死に急ぐのだろう。


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