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解決支援者の現場日記 : 旧ブログ 家族問題: 2013年12月

ひきこもりの罪と罰~①

ひきこもる青年たちが、親に対して
こうしたのはオマエら(親)だ
人生を返せ
なぜ結婚したんだ(自分を生んだのか)
等と訴える場合があります。



ひきこもることを親への「復讐」と明言した青年もあります。
親へすがりつき、依存する(世話をさせる)ことで痛みを与えようとしているの
です。
「親を喜ばせたくないからあえて自立しない」と言ったりもあります。



彼らからすると、ひきこもらせた「罪」があるから、罰を受ける必要性があると
主張したいのでしょう。
中には慰謝料として金銭を要求した青年もいました。
まさに損害に対する賠償です。



これを受けて、多少なりとも思い当たる親御さんは、真面目な方ほど償おう
とされます。
しかし、ここで大事なことは、「何が償いになるのか」ということです。



償いを考えるとき、どうしてもあがなうといった発想になりやすいものです。
つまり、自己を犠牲にして相手に尽くすという行動になりやすいのです。



そうすると、これまでもあったのですが、「一生自分たちが死ぬまでこの子
のめんどうをみます
」といった償い方が出てきます。
死ぬまでとは言っても、順番的には親の方が先に逝くわけであって、その
前に体が動かなくなる時期も来ます。
そうなれば世話をやくことすら出来ません。
以前ある家族会で、「介護の勉強をさせて自分たちの介護をしてもらえば」
といった発言を聞いたこともありました。
これにはさすがに絶句しました。



ひきこもりの生活(生き方)を支えるということは、友人もなく、恋人もなく、
待ってくれる人もなく、ひっそりと誰にも気づかれずに暮らすということです
何よりも、自分が最も自分でいられる熱中できるものに気づけぬまま生を
終わるのです



冒頭にあげたような無念を残したまま、はたして一生めんどうをみてもらった
としても心が平安になれるのでしょうか。
また、そこには家族として共に生きる兄弟たちの存在があることも決して
忘れてはならないことなのです。
この「」と「償い」といったものへの強い違和感を一緒に考えてみましょう。






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