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解決支援者の現場日記 : 旧ブログ 家庭問題: 2009年1月

力強い青年たちの言葉

今日「ゆにわの会」を行いました。

今回はサプライズで、親御さま方に内緒で青年たちを招待しました。

5人の30代の男性たちです。

自分の親、そして他の親御さんたちの前で、それぞれの心もようを語ってくれました。

 

当協会に最初に訪れた時のこと。最大の緊張です。

自分の中でそれぞれに心の整理をし、勇気をふりしぼってやってきたこと。

カウンセリングに通いながら、少しずつ現れた心の変化。

家族への感謝、これからの目標。

 

初めての経験で、手元にメモを携えてきたものの、話す時になったら手元を見る余裕もなく、思う

ままに一所懸命話してくれました。

見事でした。

 

多数の親御さんの前で心の内を話すことはもちろんのこと、自分の親の前でというのは、かなりの

緊張だったと思うのですが、皆はっきりとした口調で、素直な気持ちを吐露してくれました。

終わって、それぞれの親子ががっちりと握手をして、互いをねぎらい、励ましあいました。

 

五人の青年たちは、皆それまでの苦悩のトンネルから脱し、互いが次のステップアップへ向かう、

友人、同士です。

親御さま方も、友人が横に並ぶわが子の姿にとてもうれしそうでした。

 

この青年たちも、決して短くない期間動けずにいました。

しかし、誰一人私は、自宅にまで訪問していません。

皆自分の意志で当協会を訪れたのです。

 

なぜそれができたと思いますか?

親御さんが動いたからです

わが子の状態を、しっかり理解しようと努めたからです。

理解していけば、親として何をすべきなのかが、見えてきます。

わが子の心の痛みの意味が見えてきます。

 

真摯に現実に向き合った親子は、必ず前へ歩めるようになるのです。

 

接客業のバイトをしている青年がいます

営業職を探している青年がいます

 

自分の心にかかっていたくもりを払いのけたら、本来の自分の可能性に気づけるんです

ひきこもりは病気だから医者しか治せない

10年もひきこもっていたら、もうあきらめるしかない

 

家族が現実から目をそらし、逃げていてはもうそれまでです

 

どれだけ多くの普通の子どもたちが、病人にしたてられてしまったことでしょう。

明日にでも脱することができる子が、飛び出す機会を奪われてしまっているでしょうか。

 

時折、当事者本人からのSOSがあります。

しかし、当協会までたどり着くことが出来ないケースは少なくありません。

なぜか。

両親の理解、協力が得られないからです

 

ただの甘え、ただのひきこもり。自分で動けば(働けば)いいだけのこと。

手助けするも何もない。

誰でも嫌なことを我慢して生きている。

我慢から逃げるやつは弱い人間だ

 

我慢に我慢を重ねて、もう我慢できなくなって倒れてしまったことに気づいてあげてください。

 

何ものかに挑戦するために必要な勇気は、理解者や応援者がいるからこそ出てくるものです。

青年たちは、それが親であるはずだということを疑っていなかったのですよ。

それに気づけていましたか?

  

 

 

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詳細は https://www.interbrain.co.jp/counseling/ 

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2月05日 (要予約 0120-870-996)
熊本市青少年センター(熊本市新屋敷1-18-28)を使用させていただきます。
熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

八代市厚生会館  2月04日 (要予約 0120-870-996)

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NPO法人地球家族エコロジー協会
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社会資源としていま私たちにこそできること Ⅳ

どういうことでも組織が大きくなっていくと、いいも悪いも影響力が出てきます。

そして、当然ながら組織の先導役の意思が組織の動きに反映していきます。 
 

ある家族会の機関紙にこういう表現がありました。

 

“引きこもりの七~八割に惹起・増幅する病理への抜本的対策”

提言として

引きこもりを形態としてとらえると「世間体」が悪く隠しそのことに因り、内在化させ深め、エンドレス

の悪循環に陥る。

身体で例えれば“肺炎”だよと病状と割り切り解釈すれば「世間体」も悪くなく、病気なのだから、施療

に取組み回復へ向かい、中間施設や社会参加への道が開かれる。これが欧米での世界標準のやり

だ。日本の全関係者もそろそろ腹をククッテ行こう!」とありました。

 

この組織は、団体名自体に病名をつけているだけに、設立当初から、その動きには一抹の不安を

感じていましたが、とうとうその不安が現実化してしまったようです。

“急がれる世界標準(医療)の基本導入をも!”

“米国、英国、オーストラリアの先進対策”
 

 

<引きこもりの七~八割に惹起・増幅する病理>が本当であれば、何故医者でもない私の所に来る

長期ひきこもり(中には、家庭内暴力も有ります)の青年たちのほとんどが、薬も服用せず(あたりまえ

ですが)、周囲とのコミュニションを回復していくのでしょうか。

 

世界標準、先進対策とは何なのでしょう。

米国では、18歳以上の女性の10%、男性の4%が抗うつ剤を服用しているそうですが、FDA(米食品

医薬品局)の報告では、抗うつ剤が自殺衝動を強めるとして、薬の添付文書に強い警告を表示する

よう指示しているそうです。
 

 

親の世間体のために、病気でないわが子を病人にしてしまうという親の姿勢をこの団体は、

どう受け止めているのでしょう。

<日本の全関係者もそろそろ腹をククッテ行こう!>と言っていますが、腹のくくり方を間違っておら

れるようです。

 

先の提言は、「病状と割り切り解釈する」のではなく、ひきこもるという行為が、家族病理の症状

とらえるべきなのです。

風邪をひいて咳きが出る。

その咳きを止めるのではなく、風邪を治すことが原因療法です

 


私の講演や講座には、行政、民間の支援活動しておられる方の参加も少なくないですが、先日もある

講座受講者(支援従事者)から、

多くが病気といった考えがあり、自身も違和感を感じています。

そうではないということを伝えていく方法はないのでしょうか」というご意見がありました。

「だからこそ、私はこういう講座(家族援護士養成講座)や講演会を主催し、啓蒙活動をしている

のです。」とお答えしました。

 

各種アディクション(嗜癖)の当事者たちの自助クループは、医療で改善されなかった重篤な依存症が

改善されたりというような目覚しい成果があるのですが、本来その自助グループであるはずのひきこ

もり家族会の多くは、その改善を逆に妨げてしまっているように感じています。

 

だからこそ、これまで当協会が運営しているSHG(自助グループ)である「ゆにわの会」のノウハウを

活かして、ひきこもり無償支援活動〈たらちねサポート〉を行っていかなければと考えるに至ったの

です。詳細は、トピックスhttps://www.interbrain.co.jp/topics/2009/01/post-3.phpをご覧ください

 

 

この団体は、全国的な組織であるだけに、大変脅威を感じます。

今後は、家族援護士の皆さんと共に、より強く警鐘を鳴らしていかなければと思います。

 

 

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社会資源としていま私たちにこそできること Ⅲ

オバマ米新大統領が20日就任演説を行いました。

皆さんも聞かれたことと思います。

よその国のこととはいえ、何かこちらも勇気をもらえるすばらしい演説でした。

世界の経済不況と争いが一日も早く解決されればと祈るばかりです。

 

演説の中で心に残った言葉がありました。

新たな責任の時代」です。

 

当協会では、家族問題の解決のための姿勢として、二つのことをあげています。

〈一切感謝〉〈自己責任〉です。

 

要旨だけを述べますと、

〈一切感謝〉ができると現状を受容できます。

不足や不満だけを感じていれば、目をそらしがちになります。

現状をありのままに観察し、そこから与えられたもの(恵み)を感じ取ることができれば、自ずと感謝

の気持ちが生じます。

不登校やひきこもりといったわが子のメッセージから与えられたものを読み取ってください。

 

〈自己責任〉というのは、自分の後始末は自分ですることです。

それは他人に尻拭いをさせないことです。

ですから必ず義務が関係してきます。

親としての義務は、養育教育があります。

 

「養育」によりわが子を安全にし、「教育」により安定を与えます。

そして二つがそろうことで、安心が得られるのです。

また、わが子に安全安定安心を与えることが親の義務とも言えます。

 

はたせなかった義務の後始末を他者やわが子にさせてしまっていないでしょうか。

母性がはたすべきこと、父性がはたすべきことがなおざりにされ、夫が妻を、妻が夫を互いに責め

あっていませんか?

互いが責めあうのではなく、自己反省し、許しあい、補いあえば、無益ないさかいをすることもないの

です。

 

自分の中で、自分の代でおさめておかなければならなかったものを、わが子に引き継ぎ、持ち越して

しまったものはありませんか?

自分が満たされず、埋め合わせが未だできないている心の隙間を、わが子を思うままにすることで、

埋めようとしていませんか? 

愛すことよりも、わが子から愛されたいと思っていませんか?

 

それらはすべて、自己責任をはたしていないことです

 

オバマ新大統領は、「国民の信念と決意が、国が頼りとするところだ」と述べました。

信念決意

これは、行動を起こし、成果を出すために必要なことです

 

そんなことぐらい分かっている!

よく聞く言葉です。

分かっているつもりでも、行動が伴っていなければ分かっていないのと同じです。

本当にわが子に寄り添い、わが子の苦悩を除き、現状を改善しようと決意(腹くくり)ができてこそ、

様ざまな障害にもあきらめず、家族の絆の再生をやり遂げるのです。

 

私たちは、これまでの支援実績から、ひきこもる当事者たちの声を翻訳して、家族に伝えることができ

ます。

そのことで、今わが家に何が起こっているのかを知ることが出来、何の責任をはたすべきなのかが

分かってきます。もちろん、それからもとても困難な道のりが待っています。

 

しかし、オバマ新大統領の言葉にもありました。

われわれが、自身に、国に、世界に、喜んで義務を持つという認識、困難な任務に身をささ

げるほど精神を満足させるものはないとしっかりと認識することだ

と。

私たちも信念をもって、社会的ミッションと心得て、支援活動を続けていこうと決意を新たにしました。

 

 

 

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引きこもり打開したい

年が明け早々に傷ましい事件が起こりました。

昨日、千葉県市川市欠真間(かけまま)で、17歳の通信制高校一年が父親を刺し殺した事件です。

調べに対し、この少年は「引きこもりを打開したくて刺した」と供述しているとのこと。

 

中1の後半から不登校だったそうですが、昨日のTVニュースでは、小学生のころは、明るくクラスの

人気者だったと報じられていたようです。

今朝の新聞には、事件前日にインターネットの掲示板に本人と思われる書き込みがあったと記されて

いました。 内容は、

 

愛する父を殺そうと思っています

明日にはすべて結果が出る

これは一時的な衝動。人間としては決して父を嫌ってはいない。いや嫌ってはいるけれど

 

以前のブログhttps://www.interbrain.co.jp/blog/2008/11/post-64.phpで、私は、芹沢俊介氏の

「引きこもるという情熱」の中で、氏が引きこもりの失敗と称して、自らが主張する「正しい引きこもり

ができなかったら、凶悪犯罪者にもなってしまうといくつかの事件を引き合いに出し述べていることに

対して、一部のメディアや氏のような評論家たちが、ひきこもり=犯罪者予備軍といった誤ったイメージを

社会に与えていることに強い憤りを感じるということを述べました。

 

また、https://www.interbrain.co.jp/blog/2008/11/post-65.php で私は、昨年3月に岡山駅のホーム

であった18歳の少年による突き落とし事件にふれ、少年と父親との関係が事件を誘引したことについ

て述べました。

 

今回のケースでも、少しずつ詳細が明らかになっていくでしょうが、事件の当事者がたまたま不登校や

ひきこもりであったということで、不登校、ひきこもりが、事件を起こし易いといったことではまったくあり

ません。

 

しかし現実には、こういった事件が報道されると、「下手に本人に説教したり、刺激するのは良くない

から、黙ってほっておいた方がいい」といった軽薄な考えに至ってしまうことも少なくないようです。

 

先のhttps://www.interbrain.co.jp/blog/2008/11/post-64.php で私は、ただ待つことは、問題の

見送先送りにしか過ぎないことをお話ししました。

これはかえって、事態を深刻化させ、結果的にこのような事件を誘発させることになりかねません。

今回の少年が言っているように、まさに衝動的にです。

 

少年は、「人間としては決して父を嫌ってはいない」と記述していますが、

「決して父を嫌ってはいけない」という意味が込められているような気がします。

その後に「いや嫌ってはいるけれど」とあるからです。

愛する父」とも言っています。

 

ニュースでも、父親とは決して仲が悪かったわけではなかったように報じられていました。

「嫌ってはいけない」と思えるほど、父親に対して感謝や慕っていたところがあったのではないでしょう

か。

その一方で、うとましく思えるところがあったのでしょう。

岡山の事件の少年のような、父親への信頼感の裏返しだったかも知れません。

 

今回の少年は、引きこもりを打開したいことを動機として述べています。

であれば、この父親が引きこもりから抜け出せない理由になっていた可能性があります

 

父親が抜け出せない理由に?

怪訝に思われた方も多いかも知れません。

 

しかし、実は“ひきこもり”という現象は、親と子の共同作業によって長期化するのです。

つまり、わが子がひきこもり、「思うようにならない」「親亡き後この子はどうなるだろうか・・・」と苦慮し

いる親自身が、長期化に一役も二役もかっているということなのです

 

かねての支援活動の中でも、第三者の介入が始まり、まさに本人に変化が現れだしたとき、親がその

変化を留めようと障壁になる場合があります。

これをオートパイロット現象と言います。

ひきこもりの状態から変化が始まろうとすると、これまでのひきこもりの元の状態に自動的に戻そうと

してしまう現象です。

 

わが子がひきこもっていることがあたりまえ自然な普通の状態となってしまっているのです。

そこから外れると自動操縦(オートパイロット)で元に戻すのです。

もちろん、親にはその自覚はありません。

だからこそ、怖いのです。

 

 

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新年あけましておめでとうございます。

年が明け、今年もゆったりと正月休みを過ごすことができました。

長女、二女は、休みもなく仕事でしたので、末娘を連れ実家の熊本へ帰りました。

今年は、3月に長女夫婦が自宅のすぐそば(徒歩一分)に引っ越してきます。

どうやら40代で孫ができそうです。

3月には父の七回忌。

不思議なもので、長女も結婚、自立してからの方が心理的により近くに感じます。

家内も娘の嫁入り道具を買い揃える時とても楽しそうでしたし、今は婿と一緒に遊びに来た時、とても

うれしそうにしています。私もなんとなく楽しみにしている自分を感じています。

父も離れて暮らしていましたが、亡くなってからがより近くに感じることがあります。

おかしなものです。

そばにいる時には気づけず、離れてこそ分かることがあるようですね。

人間の「間」というものは不可思議なものです。

今年も現場からの様ざまな様子を書き綴っていきたいと思います。

 

 

 

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【熊本出張相談会】

1月7日 (要予約 0120-870-996)
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熊本市内近隣地域はご自宅までお伺いもできます。(交通費実費/熊本市役所からの距離による)

 

八代市厚生会館  1月6日 (要予約 0120-870-996)

相談料3千円

 

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