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解決支援者の現場日記 : 旧ブログ 不登校: 2013年10月
現状へのしがみつき
この問いは相談者の方(親御さん)から 一番多く聞かれるものですが、実はここに
解決が困難になってしまっているひとつの要因が現れているのです。
どういうことかといいますと、この問いが発せられる場合、自分から能動的に
「こうしよう」ということがほとんどありません。
「どうにかしてほしい」
という言葉が次に出てきます。
つまり、支援者(他者)に任せきってしまっているのです。
数年前、「若者自立塾」という国のニート、ひきこもり対策がありました。
3カ月間合宿生活をさせ、就労へつなげるといったものです。
私はある地域の自立塾に外部講師として携わったことがありましたが、そこへ
子ども(といってもほとんど成人でしたが)を預けられた親御さんは、3カ月の間
に塾がなんとかしてくれるといった意識でほとんどおられました。
「3カ月の間に、迎えうける環境をしっかり作っておかねばなりません。親御さん
の意識、家庭の環境が何も変わっていなければ、元の木阿弥ですよ」と釘を
さしておりましたが「ポカ~ン」という感じが少なくありませんでした(笑) 。
外部講師で直接運営に関わる立場にはありませんでしたので、塾の取り組み
を傍から見ておりましたが、回を重ねるごとに参加者は減り、5人に満たない
ような状況にもなり終わってしまったようです。
結果が出なければ無理もありません(元々国の事業自体に無理があるもの
でしたが)。
目の前に解決を要する問題が生じた場合先ず大切なことは、「どうしよう」では
なく、「何が起こっているのか」を把握することです。
「どうしたのだろう?」です。
起こっていることが分からないでいて、手立て(手段)を「どうしたらいい?」と考え
ても、適切な対応にはなりません。
起こっていることは、学校に行かないことでもなく、部屋に閉じこもっていることで
もありません。
子どもの中に、何かが起こってしまっていて、そういった状況になっているのです
から、わが子の中に起こっていることを把握しなければなりません。
「どうしよう、どうしよう」と困惑するのではなく、何が起こっているのかを理解する
ための行動を取ることが先ず行われることなのです。
「どうしてこんなに長くなられたのですか?」と尋ねますと、
「その内動くと思っていた」
「相談場所が分からなかった」
「一度行ったが、結局手立てが分からなかったから」
「相談所が遠かった」
「仕事の休みと合わなかった」
等々
分からないことがあれば、基本「調べる」「聞く」「尋ねる」「訪ねる」です。
調べるということで言えば、今の時代インターネットという便利な道具もあります
ので、パソコンがなくてもスマートフォンでもあらゆることを調べられます。
操作が分からなければ教わればいいんです。
パソコン(スマートフォン)がなければ、買えばいいんです(わが子の一大事なの
ですから)。
書店に行ってもあらゆる関連図書が販売されています。
「相談所が遠かった」
「仕事の休みと合わなかった」
にあっては、もう論外です。
足を使うということを忘れてないでしょうか。
休みは有給だろうが、(仮)病気休暇だろうが取ればいいんです。
仕事とわが子(家)の一大事とどっちが大事なのでしょうか。
親の主体性を欠いた、人頼りの依存的姿勢(丸投げ体質)
しまっています。 が長期化を招いて
現状にしがみつき、自ら変化(改善)を起こすことをせずに、結果(解決)だけを望ん
でも何も得られることはありません。
それをわが子がそのまま真似をしてしまいますよ。
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2013年10月10日 06:46
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