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解決支援者の現場日記 : 旧ブログ ニート: 2011年8月
ひきこもりの子をもつ親という病②
前回に引き続き、「ひきこもりの子をもつ親という病」について述べてみましょう。
この病の特徴のひとつは、ひきこもっているわが子の変化は強く求めるのですが、自分自身を変化
させていくということの意識がとても希薄です。
例えば、解決のための手立て、課題を提供しても、なかなか実行に移せなかったり、カウンセリング
に出向く回数が極端に少なかったり、生活習慣そのものを改善していく動きがあまり見られません。
また、口でわが子に何かを促しても、言いっぱなしになってしまっていて、言ったことに最後まで
責任をもつということが少ないようです。
「本人が嫌がることは言いたくないし」というのもよく聞かれます。
これは、嫌がる顔を見たくないという自己都合で、相手(わが子)主体になっていません。
そもそも、ひきこもりから脱するためにわが子に提示していくことは、本人にとってはエネルギーの
かかる、場合によっては不安(怖い)なことなので、嫌な顔をするのは当たり前なんです。
「はーい、分かりました」とならなくて当然なんです。
わが子に変化を起こすためには、先ず親御さん自身が変化していくことが必要です。
山本五十六の言葉でしたか、
「やって見せ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」
というのがあります。
「やって見せ」が大切なんです。
それからジェームズ・アレンの言葉にも次のような言葉があります。
「人間は、自分の置かれた状況をより良くしたいと望むが、自分自身をより良くしようとは
しない。そのため、かれらは、一生古い自分に束縛されたままである」
わが子がひきこもっていることが通常になってしまうと、現状改善は望むものの、ある日突然何事も
無かったかのように、わが子が動き出すといった幻想を抱いているだけで、今日もまた、昨日と同じ
一日(ひきこもっていることを前提とした)を繰り返すといった生活、生き方になってしまっています。
同じジェームズ・アレンの言葉に
「人々は、自分の思考を隠し通せるもだと思い込んでいる。しかし、それはまず、習慣として
速やかに具現化し、続いて環境として具現化する」
というものがあります。
現状のわが子の在り様は、それまでの両親の価値観の総和によってもたらされたものです。
価値観に基づいた考えが、口癖や習慣に現れ、自分の身の周りの環境ができあがります。
ですから、環境やわが子に変化を起こすためには、両親の価値観の大転換が必要なのです。
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2011年8月17日 09:18
ひきこもりの子をもつ親という病
「ひきこもり」という現象の中には、様々な問題が重層的にからみあっています。
ですから、改善、解決のための対策としても、ひとつ所への対策では、事態はなかなか進展しま
せん。
未だに多くが、ひきこもっている当事者本人の(だけの)問題にしてしまおうとしています。
その典型が、精神疾患、障害原因論です。
「ひきこもりの多くは、統合失調症である」
「発達障害である」
「パーソナリティー障害である」
「社会不安障害だ」
「生活機能障害だ」
「??????????何これっ?」って、感じです。
そうだとしたら、解決するのでしょうか?
「障害だから治らないですね」で終わります。(そうドクターから言われて来所された方も少なく
ありません)
病気や障害であれば、病を治すしかありません。
病を治すには、病院です。
でも本人が「俺は病気じゃない!」と行きたがらなければ、そこで終わりです。
家族に暴力をふるったり、自傷行為などがあれば、措置入院などの強制入院という対処もあります
が、誰かが血でも流さないかぎり現実はできませんので、それを期待するのもおかしな話です。
ひきこもり現象は、病を抱えているのではなく、“問題”を抱えています。
「病である」に拘るのであれば、それこそ親側に病があります。
何の病かと言うと、「ひきこもりの子をもつ親」という病です。
ひきこもるという行為をしているのは、子どもですが、ひきこもれる環境、状態をつくっているのは、
その親です。
全体的にひきこもりの長期化を強く感じます。
なぜ長期化してしまうのかというと、「ひきこもりの子をもつ親」という病に感染しているからです。
この病の症状を何回かに分けてこのブログで述べてみようと思いますが、今回は、感染しているか
どうかの見分け方。
その一つの判定(診断?)基準を述べてみましょう。
と言っても、わが子がひきこもっていることで既に間違いなく感染はしているのですが。
こういう言葉が出れば(思いがあれば)、感染しています。
「子ども自身がやる気を出していくしかないのだから、親が懸命になってもしょうがない。
言ってもきかないものを動かすことはできない。
本人がその気になるまで時期を待つしかない」
どうですか?
あなたは、この言葉が出ていませんか?
もし出ていれば、この病を治していかないかぎり、確実に長期化してしまいます。
「わが子なんですから、信じて待ってあげましょう」
どれだけこの甘言に惑わされた親御さん方がいるでしょうか。
もしあなたが、この言葉を発した方の支援者であれば、即刻支援者をお辞めになって下さい。
あなたの支援は、「毒」になります。
「信じて待つ」ことは、何もしないことではありません。
秋の実りの収穫まで何もしないで待ちますか?
手間隙かけて、実りの“時期(タイミング)”を待つのです。
それと同じで、わが子の回復力を信じて待つためには、回復力(実りを得る力=解決力)を促進する
手間隙をかける必要があります。
信じている。信頼しているからこそ、手間隙かけることなどおっくうではないはずです。
おっくうな気持ちがもしあれば、病がかなり進行しています。
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2011年8月 6日 09:26
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