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解決支援者の現場日記
< ひきこもり・不登校~後悔ではなく対処が重要① | 一覧へ戻る | ひきこもり・不登校~より良い生き方の探求 >
ひきこもり・不登校~後悔ではなく対処が重要②
世間の目に流され、なすべきことを先送りしてしまうのは、わが子のひきこもり(不登校)という
現象の理解ができていないことと、より良く生きていく人生の指針をもたないからです。
わが子の抱える苦悩は、生き辛さをどう乗り越え、豊かで生きがいのある人生をどう創りあげて
いけばよいのかに迷っている苦悩です。
だからこそ、子どもたちも同じように周囲の目に怯え、閉じこもってしまっているのです。
自己への信頼感がなければ、常に他者の評価に振り回され、流され、支配され、怯える生き方しか
できません。
主体的な生き方ができないのです。
ですから、学んでいかなければならないことは、どういった背景や状況から不登校やひきこもり
といった現象が起こるのか、わが子の生き辛さを解消する方法、より良く生きていくための
人生の指針であり、拠り所とできる精神的支柱をもてるようにならなければなりません。
そうして、自己への信頼感を構築していきます。
そのうえで、事態をいきなり変えようとするのではなく、事態に対しての受け止め方を変えていく
ことから始めるのです。
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引きこもり・不登校・発達障害の相談解決
NPO法人地球家族エコロジー協会
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2024年4月 8日 06:52
< ひきこもり・不登校~後悔ではなく対処が重要① | 一覧へ戻る | ひきこもり・不登校~より良い生き方の探求 >
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ひきこもり・不登校~より良い生き方の探求
より良く生きていくための人生の指針、拠り所とできる精神的支柱ということを前回述べました。
Well-being(より良い生き方)という言葉を、最近福祉の分野でもよく聞きます。
良くなっていくことは幸福感につながります。
幸福感は、上向きのときに感じられるからです。
幸福になることには貪欲になっていいと私は思っています。
ですから私は、20代からの習慣で「私は日ごとにあらゆる面でドンドン良くなっていく」
という言葉を毎日欠かさず唱えています。
青年たちにも成長と上達を心がけるように勧めています。
成長していくことは、嬉しいことであり、なにより心地よいものです。
娯楽も楽しいものではありますが、成長、進化、発展もまた楽しいものです。
そして、生きることが味わい深く面白くなってきます。
社会は、「共存・共生・共栄」の世界です。
自律力を備え主体的に生きる者同士が、互いに支え合うことでこそ成り立ちます。
自律力とは、自分で決めた規範に従い、自発的に行動し、わがままを抑える力です。
主体的に生きるとは、人生に責任をもち、運命を享受していくことです。
ですから、自律力と主体性を身につけていくことが、より良く生きていくための土台となります。
幸せは、「仕合わせ」とも書きます。
「仕合わせ」の「し」は「する」の意味だそうで、たとえば「仕事」とは「する事」、「仕分け」は
「分ける作業」の意味。とすれば、
「仕合わせ」とは、互いに「する」行為が「合わさって」もたらされる意味を持っています。
たとえば、夫婦や親子が、互いのために思いやりを込めた行いをし合う状態を考えれば、
それが「仕合わせ」な状態そのものになります。
それは偶然といった受け身的なものではなく、私たちがそれぞれの意思で相手のために主体的に
なすことによって、もたらされるものです。
自分の人生を生きるという意識が大切であり、そのためには、自分の人生に責任をもつことが肝要です。
人生に責任をもたなければ、無用な責任を取らされるはめになりますからね。
人生の指針、精神的支柱を一緒に考えてみましょう。
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2024年4月19日 06:18
ひきこもり・不登校~後悔ではなく対処が重要①
「反省点があればあるほど、何も言えなくなる」と、肩を落とす親御さんも少なくありませんが、
反省は後悔とは違います。
後ろ(過去)を振り返るということでは同じですが、反省は、「前へ向かうため」という大前提が
あります。
つまり、過去を教訓として未来に活かすわけです。
大事なことは、「過去誤りがあったから何も言えない」ではなく、結果としての今に対して、
どう対処していくかです。
対処が重要であり、まさにそこに親としての真価が問われるのです。
対処如何でこれからが変わるのですから。
誤りや過ちを認め、学びをして、わが子、わが家が抱えている問題の解決を進めていくのです。
親として成長すれば、それはわが子にとっても喜ばしいことであり、結果としてわが子の苦悩も
無くなっていきます。
よく「親が変われば子が変わる」と聞いて、わが子を変えるために一生懸命になっている親御さん
がおられますが、大きな勘違いをしておられる方が少なくないようです。
わが子を変えるのが目的ではありません。
「親が変われば」は、「成長すれば」という意味です。
目的は、自身の成長です。
わが子が変わるのは、あくまでもそれに伴う結果です。
わが子を変えようとするのは、コントロールするのと同じです。
それではこれまでの姿勢と変わりません。
このタイプの親御さんほど頓挫します。子どもはそうすぐには変わりませんから。
では、何を学んでいけばよいのでしょうか?
次回にゆずりましょう。
(続く)
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2024年4月 6日 06:39
ひきこもり・不登校~世間の目で自分を見ていませんか?②
これまでの自身の子育てを振り返り、その反省(後悔?)から、自分を責め、貶めることは決して
しないこと、一生世話をすることが償いにはならないことを前回お話ししました。
責めない方がいいではなく、責めてはいけない。
そのわけを説明しましょう。
過去の誤った行為を今責めて、何が生まれますか?
わが子の現状改善にどう役立ちますか?
何も助けになることはありません。
夜泣きで何日も眠れない日が続いても、一生懸命育ててきましたよね。
片時も目が離せない日々をどれだけ心血注いで愛情いっぱい世話をしてきましたか。
そうでなければ、ここまで大きく育ってきてませんよ。
もう抱っこもできない背丈でしょう。
そもそも命がけで生みましたよね。
そんな自分を責める必要はありません!
ただです。ただ、反省は必要です。
どんなに一生懸命でも、不適切だったところはあるはずです。
でなければ、わが子がこうはなっていません。
愛情はあったでしょう。
でも、「敬意」はどうでしたか?
ひとつの命をもったわが子の尊厳に対して、敬意がなければ慎みを忘れ、愛情は簡単に侵入、
干渉へと変容し、強制、支配といったコントロールへと発展します。
言葉をもたぬ時から、人は周囲の環境から様々なものを読み取ります。
不安も恐怖も、安心もぬくもりも読み取ります。
小さなまなこで、両親の表情も見ていますよ。
もちろん声も聴いています。
言葉は分からなくても、声のトーンで感情を読み取れます。
今は、自身や誰かを責めることよりも優先すべきことがあります。
責めれば、責められた方は激しく抵抗します。
そこには衝突(争い・葛藤)しか生まれません。
最優先でなすべきことは何ですか?
一緒に考えていきましょう。
(続く)
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2024年4月 4日 06:26
ひきこもり・不登校~世間の目で自分を見ていませんか?①
長期化が進んでいる原因のひとつとしてあげられていることに、親が世間体を気にして
相談に行ったり、救援を求めないというものがあります。
確かにそうですね。
世間体を気にするということは、世間の否定的な声に同調しているということです。
つまり、甘やかしや干渉し過ぎによる結果であると、いくばくかでも自身で感じているのでしょう。
世間の無責任な声、誤った認識などに同調する必要はありません。
わが子の問題ですから、助けてあげられるのは世間ではなく、親自身です。
もちろん、自身でも自覚があるのであれば、それはそれで対応していかなければなりません。
ただ、その場合、自責感から過度の罪悪感をもち、親としての自尊感情が崩され、わが子に対して
無抵抗になったり、償いを始めてしまいます。
償いはやがて自己犠牲的な生き方を招いてしまいます。
わが子を差し置いて何かを楽しむことなどやってはいけないと、自身の喜びを一切放棄し、
命尽きるまで面倒をみることで贖おうとします。
あたかも「自分が幸せなんかになってはいけない」とばかりに。
これは、何の償いにもなりません。
なぜなら、わが子の状態は何も変わらないからです。
問題は何も解決しないからです。
もし、世話をやき続けることが喜びとなってしまっていたら、なおさら償いでも何でもないですね。
自身を責め、貶めることが償いではありません。
決して自分を責めないでください。
責めない方がいいではないのです。
責めてはいけないのです。
なぜか?
(続く)
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2024年3月31日 07:05
ひきこもり・不登校~心のケアの危うさ
不登校でもひきこもりでも、まだまだ「個」の問題として捉えられている状況を感じます。
私は不登校児童の支援から始めましたが、どの子どもたちも、元気がないのにはちゃんと
理由がありました。
もちろん病気ではなくです。
その子の背景にある様々な対象との関係性の中で、悩みをかかえ落ち込んでいたわけです。
ですから、未だに個人の心にだけ焦点を当てていることに強い違和感を感じます。
そもそも「人間」は、他との間柄の中で生きているから「人間」なのです。
人柄や家柄とつきあっていかなければなりません。
当然、悩ましいことが色々とあります。
そういった“関係性”で問題を捉えていかなければ、
「その子の問題」としている内は、本質的な解決には至らないでしょう。
小沢牧子氏は、著書『「心の専門家」はいらない』の中で、
「「心の専門家」が「心」の領域に関心を限定して仕事をしようとすれば、その仕事は
当事者の現実からズレてしまうことは避けがたい。
もしも本人をとりまく関係の問題、状況の問題を視野に入れずに、悩みや苦しみを相手の心の問題
に閉じ込めるならば、それはことを歪曲する行為となるであろう」
と述べています。
また精神科医の斎藤学氏は、著書『家族依存症』の中で、
「学校制度を支える教師たちの中にも、学校に来ない子を見てあわてたり、障害児と決めつける人
がいて、そこに過剰な心理療法主義に冒されて、社会というものが見えなくなった精神科医や
治療者がそろうと、現在の登校拒否問題の図式が一応できあがります」
と、同じように当事者個人の問題と捉えることに対して警鐘を鳴らしています。
不登校、ひきこもり現象の当事者は何も子どもたちだけではないのです。
家族(親、きょうだい)も当事者であるという自覚をもって対処していかなければならない問題なのです。
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