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HOME > アダルトチルドレンからの回復~私は私でありたい : 旧ブログ > 7ページ目

アダルトチルドレンからの回復
~私は私でありたい : 旧ブログ 7ページ目

アダルトチルドレンへの処方箋~存在価値を高める

働くことは、自己のアイデンティティの構築の足がかりともなり得ます。

 

 

私が会計事務所に勤務していた30年近く前に、企業で組織活性化のための

CI(コーポレート・アイデンティティ)戦略というものが流行っていました。

これは社のロゴマークや制服を企業理念に合わせたイメージで統一し、他社との

差別化、独自化をはかることで、自社の存在意義(アイデンティティ)を明確化して

いくものです。

 

 

前々回のブログでも述べたように、企業には、事業目的や企業理念といったもの

が必ずあります。

ですから、これにならい、自分自身の存在意義を高めるPI(パーソナル・アイデン

ティティ)戦略を実践してみるといいんです。

 

 

アイデンティティが確立されている状態とは、「他者との社会的関係の中で自分

は他人とは違った独自の存在であることを認めるとともに、自らの成育の過程を

通じて、自分は自分という一貫した自分らしさの感覚が維持できている状態

(「自己形成の心理学)です。

つまり、「自分が何者なのか」を、他者との比較、社会の中で位置づけることで、

明確な自己像(セルフイメージ)として統一していくのです。

「自分が何者なのか」というのは、別の言い方をすれば、「どういうことで役立つ

ことのできる人間なのか」ということです。

 

 

自分独自の感性や能力で、何ができるかということを考え、存在意義を明確化

してみてください。

感性や欲求、得意なことは、自身を特徴づける自分ならではのものです。

 

 

自分がまだ、こういうことをやってみたい、こういうことで社会貢献したいといった

明確なものがない間は、企業理念にのっかってください。

どういう分野の仕事でも、仕事は必ず目標を設定し、その実現のための計画を

立て、見直しをはかりながら、成果実績を出すための戦略を練る(創意工夫)こと

をやっていきます。

これを自分の人生構築のためにそっくりまねる、取り入れるんです。

 

 

企業は、自社の独自性を打ち出し、他社との差別化をはかり、存在価値を高めな

ければ存続させていくことができません。

ですから、できない理由を並び立てて、言い訳ばかりに終始するのではなく、必死

になって、商品作り(自社の売り)や広報(自社アピール)戦略に頭を使い、資本を

投下するのです。

私たちが、自己の存在価値を高めるのも同じです。

周囲から必要とされ、愛されながら、サバイバルしていくためには、自分の売りは

何かを考え、それを磨いていき、積極的にアピールしていくことです

 

 

特定の企業に属し、そこで働くことで、働き手としての存在価値が得られます。

業務を通して、社会へ提供できる(貢献)ものが得られます。

そこから今度は、一個人として提供できるものを模索していけばいいんです。

 

 

PI戦略で得られる対価はお金ではありません。

友人であったり、恋人であったり、仲間であったり、家族であったり。

何よりも、自分が常にイキイキ、ウキウキできる人生です。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~働きからの人生の学び

働くことは、一つの立場を与えられます。

立場には、役割があり、権限責任を与えられます。
 
 
 
 
  
今日入りたての新米社員でも、お客様からすれば、そのことにおいて
 
のプロと見られます。
 
つまり、お客様から必要とされる人間になるということです。
 
もちろん、採用されたことは、会社からも必要とされたからこその
 
ことです。
 
立場を与えられた瞬間から、求められる存在になれることは、大変
 
ありがたいことです。
 
  
 
 
 
ACの苦悩のひとつは、自分が誰からも必要とされない無価値な存在
 
だという歪んだ自己認識にあります。
 
働くことで与えられる役割は、この自己認識の改善に役立ちます。
 
 
 
 
 
また、社員だからこそ知り得る情報や、できることがあります。
 
これが権限です。
 
かねて、消費者、顧客の立場からは見えない、その業界や職種の裏側
 
を知ることができます。
 
このことは、自身の視野を広げると共に、他が知りえないことを知っ
 
ているという専門性からの自負心につながります。
 
 
 
 
 
また、権限と同時に与えられる責任は、「取らされる」といった認識
 
で、敬遠したがる傾向がまま見受けられますが、責任は、あえて
 
自らもつ」といった認識でいた方がよいでしょう。
 
「責任をもつ」ということは、そのことにおいて主導権意志決定権
 
をもてるということです。
 
つまり主体者になれるということです。
 
 
 
 
 
仕事ももちろんですが、自分の人生においては、自分が主体者であら
 
ければ、意味がありません。
 
人生に責任をもつことを避けていれば、最終的に人生からしっかり責任
 
を取らされることになります
 
大きなしっぺ返しがあるということです(笑)
 
 
 
 
 
人生に責任をもつということは、自分に起こったことは、ありのままに
 
受けいれ、「主因は内(自分)にあり」で、主体的に自らがそのことに
 
働きかけていくということです。
 
責任転嫁自己正当化グチ」は、確実に人生を八方ふさがりにさせ、
 
常に何ものかに依存する生き方を招いてしまいます。
 
 
 
 
 
また、責任は、行動の後押しもしてくれます。
 
自分の意志だけでは、行動を促せない時に、「責任」という足かせ
 
(善玉ストレス)よって、前へ進めることができます。
 
人と約束していれば、気分がのらないからといって、行かないわけに
 
はいかないでしょう?
 
こうして働くことを通して、生きていくことの責任も学べるのです。
 
ありがたいことです。
 
 
 
 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~愛すること働くこと

精神分析学のフロイトは、「健康な人間にできることは、愛することと働くこと

と喝破しました。

 

 

自分自身が今、健康な状態にあるかの目安にしてもいいかと思います。

あなたは、今どうですか?

健康ですか?

 

 

「愛すること」というのは、特定な相手に対して「好き」という恋愛感情みたいなもの

ばかりではないと思います。

自然を愛するとか、芸術を愛するとか、故郷を愛するとか。

大切に守りたい」といった感情だと思います。

 

 

それと同じように、「働く」というのも、職業に就くという意味だけではないと思いま

す。

役にたつ」という意味あいではないでしょうか。

実際、大切にしたいものがあれば、それを温存していくために何か役立ちたいと

思いますし、大切にしたい人がいれば、まさにその人のために役に立ちたいです

よね。

 

 

私たちが何かを行動しようとする時に、自分のためよりも誰かのためにといった

感情が、強い動機づけになることは普段ありますね。

小さいころは、お母さんやお父さんのためにと、喜ぶ顔を見たくてお手伝いをしたり

とか経験ありませんか?

 

 

何か少しでも役立てることができれば、私たちは周囲から求められます。

必要とされることは、承認欲求が充たされます。

自分自身の存在の意義を自覚することができます

また、必要とされるということは、大切にもしてもらえます。

つまり、愛されるということですね。

愛されると嬉しいですから、感謝の気持ちも出て、さらに相手を愛せるようになり

ます。

 

 

「働く」ということも、どういう風に相手にはたらきかけ、役に立っていくか考えて

みましょう。

 

 

ある職業に就くということは、実はこの「役に立つ」ということが、容易にできる

手立てとなりえます。

職業というのは、その職種を通して必ず、何らかの社会的役割を担っています。

つまり、役に立っているのです。

商品やサービス、役務などを提供することにより役立っているからこそ、対価を

得て、存続できているのです。

ですから、自分の力で役に立つ自信がなくても、何らかの職種に携わることで、

役立つことができるのです。

 

 

企業には、事業目的企業理念といったものがあります。

これは、いわば動機です。

何事も、事を行うときには、その動機が大切です。

動機は、意欲の継続に大きく影響します

 

 

よく「やりたい事が分からない」という理由で、とどまっている若者たちがいますが、

自分のやりたいことが見えない間は、他人(企業)の動機に乗っかっていればいい

んです。

「これはすばらしい」と思える動機の仕事に就いて、その職種での社会貢献を

体験しながら、自分の意識を高めていくんです。

自分に正直に向き合って、自分の人生を懸命に生ききっていないから、自分の

やりたいことすら分からないでいるんです

高い動機を「」と言います

高い動機は、必ず社会性を帯びています。

 

 

他人の高い動機(志)にあやかって、自分を高めていってください。

そうすれば、自分の本当にやりたいことが見えてきて、大切にしたい(愛する)

ものができて、そのことのために役立ち(働き)たいと思えてきます。 

 

 

次回は、働くことがACからの回復にもいかに有効かをお話ししてみたいと思います。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~心の浄化

私たちの意識には自覚できる「意識」と自覚できない「無意識」とがあります。

痛みや恐怖などの不快は、もちろん感じたくありませんので、無自覚、つまり、

無意識の蔵へ直しこんでしまいます。

しまいこまれた抑圧意識の中には、自分独自のこだわりや受け容れがたいもう

ひとつ(裏)の心が潜んでいます

 

 

何でもそうですが、物事は偏るとろくなことがありません。

食事でも姿勢でも、考え方でも行動でも、偏ると健康を害するばかりでなく、

リバウンドして、当初よりもさらに悪い状態になりかねません。

 

 

一方を選択し、それにこだわると、もう一方を強く否定しようとします。

たてまえを意識し過ぎると、本音を隠し、抑え込みます。

自分でも受け容れがたい(悪の)本音が、シャドー(影)となり、意識下から私たち

に揺さぶりをかけます。

 

 

例えば、私たちは他人の幸福を祝福する気持ちがある一方で、ねたむ気持ちも

もっています。これがシャドーとなるのです。

特に、「ねたむ気持ちなんてないっ!」と強く否定すればするほど、シャドーが

大きくなります。

 

 

要は、裏面をもっている自分も否定しないということです。

意識と無意識があるように、表の人格と裏の人格を持ち合わせているのが私たち

人間です。

多面性をもっているのが人のパーソナリティーです。

 

 

「期待はずれの子」といったような親からの刷り込みがコンプレックスとなり、それ

と合わせ、「期待に応えられないダメな子」といった自己認識がシャドーを増殖

させ、それらを他者に投影し、周囲の人間が、全て自分をそういうやつだと見て

いるとしか感じられず、人間関係にゆがみを生じさせます。

 

 

シャドーコンプレックスは、私たちの心を汚染し、人生を破壊しかねませんので、

かねてから、心の浄化(カタルシス)が必要です。

浄化するには、誤った思い込みを再検討し、自分の中に誤った悪(善に対しての)

を作らないようにしていくことを繰り返していくことです

そして、心の栄養分として、自分を常に

ねぎらい

なぐさめ

認め

励まし

ほめて

自分の味方でいてくれている自分に敬意を表し、感謝する。

これらを実践することで、豊かな人生を創造することができるのです。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~原因と結果の法則

自分の人生に責任をもった者のみが、人生を創造することができます

アダルトチルドレンが出来にくくなっているひとつが、自己責任です。

もっと正確に言うと、責任の所在の見極めが、分からなくなっていることが多いの

です。

 

 

親から、負わなくていい責任を負わされ、取らなくていい責任を取らされてきた

ためです。

親の期待にそうことを強要され、親の都合があたかも「自分のため」と信じ込まさ

れてきたからです。

 

 

自分の人生に責任をもつことは、自分が人生の主(あるじ)になることです。

自分の身にふりかかったことは、いかなることも自分の人生に起こったことです

から、目をそらさず、自分が片をつけることです。

 

 

すべてに原因があり、そこから結果が現れます

自分の身に起こったことは、必ず自分で原因を作っています。

その結果が出るような種を自らが蒔いているということです。

 

 

そのことに気づきにくいのは、原因を作った時期が、かなり前であることがある

からです。

また、このこと(原因)と、そのこと(結果)の関連性が分からないからです。

つまり、因果関係が理解できないからです。

 

 

インナーチャイルド(子ども時代の自分)と現在の大人の自分の葛藤が、ACの苦悩

です。

原因と結果の隔たりは、年令が高ければ高いほど大きいものです。

その分、苦悩の原因を見えにくくしてしまっています。

また、過去に親からされたことで、どのような影響を受けたを分析してみなければ、

因果関係が分かりません。

 

 

自身の生き方の傾向(偏向)を客観的に認識してみてください。

グチが多いとか、責任転嫁が多いとか、周囲の評価に過敏だとか、他者の欲求

を優先させがちだとか、自滅的な生き方を選択するとか。

 

 

幸福や豊かさを築くには、「現在の結果」をもたらしている原因を探り、その「原因

(種、根っこ、出どころ)の改善」を行うことです

 

 

インナーチャイルドに向き合う時には、同時に内在化された親、インナーペアレント

と同時に対峙しなければなりません。

インナーペアレントは、温もりや安心を与える存在ではなく、自己を審判し、規制

を与える存在なだけに、現在の大人の自分が随伴してあげなければ、太刀打ち

できません。

大人の自分が、自分の生き方を客観視できる観察する自己(セルフ)です。

 

 

自尊心、自己信頼感、自分自身の人生の取り戻しのためにも、是非取り組まれて

ください。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~思考のコントロール

新年明けましておめでとうございます。

壬辰年最初のブログは、「思考」についてお話ししましょう。

 

 

前回、価値観の転換について述べましたが、あわせて思考の重要性も述べまし

た。

自身の思考の適正さを確認するひとつの目安は、その考え方が幸福感をもたら

すか否かです。

もちろん、自身は幸福感を得られても、その思考から来る行動によって、他の誰

かが、苦汁を味わうといったことになるようなものは適正とは言えません。

社会は、「自助、互助、公助」が基本です。

そういう事からも、提案したい思考は、「調和」の思考です。

 

 

前回のブログで、創造力というのは、新たな視点を創り出す力新しい視点から

解釈する力と申し上げました。

この「調和」の思考というのは、互いを活かしあうという考え方です。

 

 

調和は、単にバランスが取れているということではありません。

バランスだけですと、「支配している」と「支配されている」もバランスが取れている

ことになります。

互いの良さを活かしあうということです。

赤と白を混ぜ合わせてピンクにするといった発想ではなく、赤と白の特徴はそれ

ぞれ残したまま、全く別な新たな色を創り出すというイメージです。

ハーモニーですね。

 

 

人格(person)の語源は、ラテン語の「響きわたる」という言語からきているそう

です。

そういう意味でも、互いの個性(特徴)が、共鳴しあい、シンフォニーを奏でるとでも

言いましょうか。

 

 

いいも悪いも全てを“活かす”といった視点から、様々なことを考えていきますと、

自ずと創造的になります。

この「響創思考」は、必ず互いが幸福感を得られます。

 

 

思考がなぜ大切かと言うと、思考により気分、感情が揺さぶられ、感情によって、

行動が左右されるからです。

私たちは、思うような行動が取れず、望む結果が得られないことを「」と感じます。

ですから、自分の思うように常に行動できるようになるためには、思考をコントロー

ルできるようになる必要があるのです。

 

 

無目的な志向性の無い混乱した思考は、混乱した人生を作ります

常に思考を適切にコントロールできてこそ、幸福感に満ちた人生を創ることができる

のです。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~骨髄移植

私たちが、対処できない問題を抱え、行き詰まりを感じた時というのは、チャンス

であるとも言えます。

何のチャンスかと言いますと、ステップアップできるチャンスです。

 

 

行き詰るということは、それまでの自身の価値観では対処できないということです

から、限界を知り得たということでもあります。

問題が生じたのは、かねての優先順位の判断が不適切だったからであり、解決

できないでいるのは、そのことにおいて、何から始めなければならないかの優先

順位が見えていなかったからです

この優先順位の判断の基準になるのが、自身の価値観です。

 

 

ですから、問題を抱え、行き詰った場合、それまでの価値観のままでは、ことが

解決しません。

新たな価値観を積極的に取り入れる必要があるわけです。

新たな価値観を取り入れれば、これまでとは違った視点をもてます。

視点が変われば、起点や前提が変わります

不可能であるという前提が、困難だけど可能であるという前提に変わるという

ことです。

 

 

新たな視点を創り出す力、新しい視点から解釈する力を創造力と言います

既存のものの破壊があってこそ創造もありますから、言ってみれば、行き詰まり

による困窮は、現状の破壊であり、ここから創造が可能となってくるのです。

新たなものを生み出せば、それまでの自分より成長(ステップアップ)しているわけ

ですから、行き詰まりはチャンス到来なのです

まさに「難有り、有り難し」です。

 

 

価値観というものは、あたかも骨髄のようなもので、思考という血液を生成し全身

に行き渡らせます。

歪んだ価値観や誤った価値観によって作られた歪んだ思考が、全身に張り巡ら

され、それこそ骨の髄までしみ込んでいます。

私は愛されていない」とか「必要とされていない」とか「誰からも嫌われる

とか必ず失敗する」とか「人は必ず裏切る」とか「もう手遅れ」といったような、

誤った思考を止め、自身を向上させ、幸福感を得られる思考に転換するためには、

骨髄移植ならぬ価値観の大転換が必要になってくるのです。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~脱防衛

トラウマの傷が深ければ深いほど、痛みから自分を守る習性が身についています。

防衛的な生き方は、回避反発となりがちです。

一目散に逃げるか、正気を失ったように相手にかかっていくかです。

 

 

当時身につけた防衛方法をなかなか手放せず、現在はあまり効果的でない方法

で、かえって自分を傷つけてしまうことさえあります。

回避や反発は反射行動ですから、そこに意志による判断、選択はありません。

傷(トラウマ)に支配された生き方となってしまいます。

 

 

傷の痛みに対しては、癒していくことが必要です。

癒されないと、いつまでも傷がうずきます。

癒しのポイントは、「調和」です。

 

 

人生は「禍福はあざなえる縄の如し

幸いも災いも両方あります。

表裏一体です。

この両方を活かしあうことが「調和」です

 

 

つまり、受けた傷の痛みをどう活かすか。

ダメージジーンズなんかは、わざわざ傷、ほころび(ダメージ)を与えて、味わいを

出していますね。

さまざまな味を堪能する食の楽しみのように、人生に起こる様々な出来事も、

味わえばいいんです。

自分なりの味付けならぬ、意味づけをすればいいんです。

 

 

興味深い研究結果があります。

ベトナム戦争の戦闘体験下で、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症しない

個体の特徴に挙げられているものに次の三つがあると言うのです。

第一に、積極的対処能力

第二に、高い社会性

第三に、内的倫理性

 

 

つまり、自らの運命に直面化し、強引にでもその意味を見出し、孤立せず、

他者と共同で目的に向かって戦い、他者をも守るなど妥協せぬ高い倫理性をもち

続ける者、言い換えれば、人である誇りを泥沼の戦闘の中で失わない人間。

ということです。

 

 

人は結局自分の事で悩む」と言われます。

つまり、社会的な視点が不足している人ほど、自分の都合だけで判断し、人の

助力を得にくいがために、孤立化し、思い悩むことが多くなるのです

 

 

内的倫理性というのは、「誰が見ているから」ということではなく、誰の目も無くて

も、自身の内的規範に基づき行動を起こせるということです。

その内的規範が、人としての誇りです。

たとえ人から罵声をあびるような事態があったとしても、誇りを失っていなければ、

傷つくことが少なくなります。

 

 

人生を味わうという姿勢があれば、傷つく(ダメージ)ような事態(ピンチ)もチャンスと

して活かせます。

本田宗一郎の言葉に

発明はすべて、苦しまぎれの知恵だ。

アイデアは苦しんでいる人のみに与えられている特典である

というものがあります。

いかなる事態にでも、苦しまぎれに、強引に意味づけをしていくんです。

それが、現実への積極的対処能力を高めることにつながります。

 

 

活かされてこそ癒される

これがトラウマを超える極意です。

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~自己に対する敬意

あなたは自分をかねてほめることがありますか?

もしかすると、

「自分なんか何をやってもダメ」

「誰も見向いてもくれない」

「自分を必要としてくれる人間なんていない」

「ましてや愛してくれる人などいない」

「求められるために苦労するよりも、いっそ気づかれないでいた方がまし」

といった思いでいることの方が多いのかもしれません。

 

 

あなたをそこまでダメだと審判てしいる“自分”って、誰なんですか?

何様なんですか?

そこまで確信をもって自分をダメ人間と決定できるその自分って、よほどの人

(自分)なのでしょうから、その自分はたいそう信頼できるんでしょうね。

だったら、きっとドヤ顔(笑)で自信家でしょう。

 

 

あなたは、いつもその自信家の自分を頼りに生きていますか?

出来ていませんよね。

「誰も見向いてなんかくれない」といじけている自分が、ほとんど前面に出ている

と思います。

違いますか?

 

 

あなたは、自分に浴びせている否定的な言葉と同じ言葉を、遠慮容赦なく他人に

向けられますか?

よほどの非常識人でない限りできませんよね。

失礼ですからね。

ということは、あなたがかねてもし否定的な言葉で自分を非難しているとしたら、

あなたは自分に対して、とても失礼な態度で接しているということです。

礼を失した、無礼な態度ということです。

それでは自分を好きになんかなれるはずがありません。

無礼な人間を好きになれますか?

 

 

「自分に言っているんだからいいでしょう」と反論されるかもしれませんね。

それは、あなたが自分のことを〈我がもの〉としてしまっている証拠です。

「自分なんだから我がものって当たり前でしょう!」と怒られそうですが、だいたい

〈我がもの〉というのは、「どうしてもいい」が前提となりがちですので、成れの果は

くたびれたり、傷んだりしています。

ですから、自分であっても〈我がもの〉としない。

それは、自分に対しても敬意を表するということです。

 

 

例えば、職人さんは、道具をとても大切に扱います。

自分ものであっても、敬意をもってその道具に相対します。

ですから、道具からも逆に大切にされます。

道具から大切にされるというのは、長い間使える(交換がいらない)し、匠の技と

いったより細かい要求に、きちっと応えてくれるのです。

自分の手の形にまでなじんでくれます。

道具にも寿命があります。

つまり命があるんです。

だからこそ、敬意をもって扱う必要があるんです。

職人さんに限らず、いい仕事をする人は、道具に対しての姿勢から違います。

道具の寿命も伸ばすし、よみがえらせることだってします。

 

 

ですから、自分であっても〈我がもの〉とせず、敬意をもって相対するんです。

暴飲暴食や夜更かしなどして、自分をぞんざいに扱えば、「病気」というしっぺ返し

が自分からあります。

自分を批判し、貶めれば、同じように必ずしっぺ返しがあります。

「抑うつ」というしっぺ返しです。

 

 

敬意をもって自分と接し、

頑張りをねぎらい、失敗も励まし、努力をほめ、元気がなくなった時は慰めて

あげる

尊重することです。

 

 

自分に対する失敬な態度を改めたら、自分から愛され、自分をより好きになれ

ます。

そして、自分の要求に応えてくれる自分になれます。

私たちが行き(生き)詰るのは、自分の思うように自分を動かせないからです。

挑戦したくても心が怯える。

行動したくても手足が動かない。

ある考えに囚われ、気持ちを切り替えられない。

など、セルフ・コントロール(自律)ができないことからの苦悩です。

セルフ・ヘルプ(自助)ができるようになるためにも、自分に対して敬意をもって

おつきあいしてまいりましょう。

 

 

 

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アダルトチルドレンへの処方箋~態度価値

実存分析の「三つの価値の領域」の最後の態度価値について述べてみましょう。

 

 

これは、宿命・運命に対して、どのような姿勢・態度で臨むかによって実現されて

いく価値のことです。

私たちは、ある日、ある場所で、肉体的な条件、性格や資質といった条件、健康

や人種、家系といった条件を備えて生まれてきます。

これが宿命です。

また、それからの人生で様々な出来事に遭遇します。

それが運命です。

これら動かしがたい宿命・運命をどう引き受け、自らの人生を自分らしく創造して

いくかに、まさに自身の真価が現れるのです。

 

 

過去に向き合う態度と、未来に臨む姿勢が実現していく価値がこの態度価値

です。

 

 

「なんでこんな親(家)の子として生まれたのかなぁ・・・」と嘆いてみても、何も

変わるわけではありません。

だったら、「自分がこの親を選んで生まれてきた」と仮定してみたら

如何でしょう?

選んだということは、目的があったということです。

その目的を考えてみるのです。

 

 

痛みを経験したのであれば、その痛みが自分に与えた意味、自分にとってなぜ

必要だったかを考えてみてください。

痛みは、成長のためのサインです。

気づきを得られることが多いからです。

「痛い目にあわないと」と申すでしょう。

 

 

意味は自らが見い出すものです。そこに付与するものです

私たちは、意味を感じることで意欲が喚起させられます。

逆に意味を失うことで、絶望します。

生きていく意欲を鼓舞するために、自分の存在、人生(宿命・運命)に意味を見い

出すのです。

意味の創造です。

これは、一つ目の創造価値でもあります。

 

 

「命」は「みこと」とも読みます。

「みこと」は「御言」です。

天からの御命令。

つまり、役目(目的)を任されて生まれてきているのが「命」なのです。

そう仮定すればいいんです。それが価値の創造です。

存在には意味、目的がある

これが自然の法則だということです。

 

 

トラウマ研究で、注目されるある結果があります。

ベトナム戦争で、30~50日間の戦闘体験下でPTSD(心的外傷後ストレス障害)を

発症しない個体の特徴として、

第一に、積極的対処能力

第二に、高い社会性

第三に、内的倫理性

があげられています。

 

 

つまりこれは、自らの運命に直面化し、強引にでもその意味を見い出し、孤立

せず、他者と共同で目的に向かって戦い、他者をも守るなど妥協せぬ高い倫理性

を持ち続ける者、言い換えれば、人である誇りを泥沼の戦闘の中で失わない

人間ということです。

 

 

いかがですか?

人である誇りというのは、人としての尊厳性に対しての誇りであると思います。

では、人としての尊厳性とは何でしょう?

それは、様々な価値観をもって、あらゆることに意味を見い出すことのできる

独自性ではないでしょうか。

 

 

このような態度で自身の宿命・運命に臨む時、ありのままの自分が活かされ、自分

らしい豊かな生き方ができるようになるのです。

 

 

実存分析の「三つの価値の領域」を3回に渡って述べてみました。

これらを頼りに、否定的な自己認識の修正をはかられてみてください。

第一回 創造価値

第二回 体験価値

第三回 態度価値

 

 

 

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