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意外な盲点
「分析の罠」についてお話ししましょう。
当協会へは、医療機関(精神科など)やカウンセリング室からの紹介で来られるご相談者もお
られますが、その中には、大変丁寧な心理分析を受けておられる方もいます。
ところが現実的な改善はと言うと、心的負担の要因が少し分かったという所で留まっているよ
うです。
AC、ひきこもり、不登校などの問題が起こる家庭は、「機能不全家族」と表現される状態を
呈しております。つまり『家族機能が適切にはたらかず、問題解決能力が低いので、家
族の発達的、状況的危機に際して、的確な対応ができない家族 (家族心理学事典)』で
あります。
当事者を含め、その家族も問題解決能力が低いという所にまさに問題の核心があります。
支援者としては、問題解決の具体的手法を提示することが要となってきますが、この当たり
前の事が意外と盲点となっているようで、一般のカウンセリング系の支援を行っている場所で
は、ともすると心理的分析に固執しているようです。
「木を見て森を見ず」という言葉もありますが、分析はあくまでも解決策を見出すためのプロ
セスです。分析自体を目的としてしまうと、痛みの追認に終わってしまうことになりかねませ
ん。これが「分析の罠」です。
私は会計事務所での勤務経験がありますが、過去会計は、財務分析から経費削減を提示す
る程度になりますが、経営者はどう売上高を伸ばすか(未来会計)の戦略を期待します。これ
に応えるのがコンサルタントの役割であり、「機能不全家族」への支援従事者にも等しく求め
られることです。
何年もの間、動けなかった青年たちが動き出せるようになる要因には、この具体的な解決策
の提示があるからです。これからに「やれそうだ」という希望が見えてくるからです。
無責任なエール「頑張れ!」は、かえって期待で押しつぶされます。
何をどう頑張ればいいのかを示してあげなければ、前へ進みようがないのです。
『ニート・ひきこもりエンパワー教室』
https://www.interbrain.co.jp/course/empowerment/
AC(アダルトチルドレン)、次世代AC(ACに育てられた子どもたち)の回復援助活動の中
から開発された自己創造技法 『自心観』ゼミナール
https://www.interbrain.co.jp/adultc/
NPO法人地球家族エコロジー協会付設心理教育カウンセリング・オフィス
ふぉーらむ北辰
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
https://www.interbrain.co.jp/hokushin/
(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2009年2月16日 20:00