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アダルトチルドレンからの回復
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家族問題: 2012年7月
アダルトチルドレンへの処方箋~運命の享受
トラウマ研究で興味深いものがあります。
「逆境に強い子」の特徴としてあげられているものに、
「敏しょうで人づきあいがよい」
「コミュニケーション能力が高く、知的に高い」
「みずからの運命に積極的で、打開に向けて取りくむ」
というものがあるというのです。
また、ベトナム戦争の戦闘体験下でも、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を
発症しない個体の特徴としてあげられているものに、これと非常に類似した
「積極的対処能力」
「高い社会性」
「内的倫理性」
という内容があり、みずからの運命に直面化し、強引にでもその意味を見出し、
孤立せず、他者と共同で目的に向かって戦い、他者をも守るなど妥協せぬ高い
倫理性をもち続ける者、言い換えれば人である誇りを泥沼の戦闘の中で失わな
い人間と説明されています。
これらから見えてくるものは、いかなる状態でも、自身の運命を享受し、みずから
の人生を創造していける人間が、ストレス耐性が高いということです。
ここで思い出されるのが、「逆境の心理学」とたとえられるフランクル心理学です。
フランクルは、アウシュビッツの強制収容所で、明日にもガス室に送られるといった
全ての自由が奪われた極限状態の中で、「いかなる状況の中でも、自分自身が
どんな態度をとるかというのは自由である」と示唆しました。
自分の人生には、実現されるべき意味が必ずあり、それを探し出す指標の一つと
して、「態度価値」を提示しています。
これは、自分に与えられた運命に対してどういう態度をとるか、その生きる姿勢に
よって実現されていく価値のことです。
与えられた運命にどういう態度をとるかによって、その人の人生の真価が問われ
ると言うのです。
まさに、先のトラウマに強い人間の特徴にもある、運命に対して意味を見出し、
積極的に取り組んでいく態度が、これにあたるのでしょう。
ACの苦悩は、「なぜこの親の子として誕生したのか」といった苦悩ですが、ここに
こそ、その現実に対して、どういう態度で向き合うか、自由意志による態度選択に
自己の人生の真価が表れるのです。
あなたは、自身の運命を享受できていますか?
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2012年7月13日 18:59
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