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家族問題: 2011年1月
アダルトチルドレンの処方箋~変化への対応
「諸行無常」という言葉がありますが、世の中はものは、常に移ろい変化している
ものです。
であるならば、その変化にどう対応、適応できるかが、生きやすさに関係します。
アダルトチルドレンの問題のひとつは、過ぎ去った過去の痛みが現在に影響を与えた
ままということでしょうか。
つまり、自分の中では、時の経過(変化)が止まってしまい、今ここで起こっているかの
ような傷みを味わっているということです。
あたかも瞬間冷却によって、閉じ込められた生々しい痛みが、解凍されたかのように。
アダルトチルドレンの悲哀は、得られぬ親からの承認を過去に戻って得ようとしてしま
うことです。
過去に戻るということは、時の経過という変化を認めないことでもあります。
変化を認めなければ、苦悩が固定化されます。
大切なことは、変化を自覚し、どう対処するかです。
「戻らなければ変われない」
「苦悩が消えない」
と思い込んでいませんか?
だから、戻れない現実に直面できなくなるのです。
時を戻さずとも(はなから戻りません)、親からの適切な承認を得られなかったことから
の、痛みを伴った影響を変えていけばいいのです。
影響を変えるためには、痛みを招いたそのことの意味合い、解釈を変えていきます。
それには、価値観の転換が必要です。
つまり、自己変革が求められるのです。
親や状況の変化を期待するのではなく、自分を変化させていくのです。
価値観の転換は、重点の置き方を変えることです。
例えば、親を相手にせず社会を相手にしてみてください。
親は、自分(わが子)の価値を適切に見分けられる、資質、力量があるわけではあり
ません。
骨董品の価値が分からない人にとっては、歴史的、文化的価値があるものでもただの
ガラクタです。
人は、自分の個性を社会の中で、活かし、役立たせられることで喜びを得られます。
多くの人から求められ、愛されることで幸せを感じます。
また、人を愛し、その人のために、その人に喜んでもらいたいために頑張ります。
ですから、親に認めてほしくても、その期待に応えられるだけの見識眼がない親だと
見極めればいいんです。
親は決して、全知全能の神ではないのですから。
社会が承認してくれればいい。
そういう意味で社会に重点を置く。
親から、満足できるほどの充分な愛情がなかったとしても、それもまた、自分が期待
している愛情の中身を見直してみることとあわせて、親自身の生い立ちの中に、人を
適切に愛せない背景があることを了解してあげましょう。
全知全能の神でない以上、親もまたトラウマを抱えているのですから。
親の承認を必要としなくなった時、自分の人生を手元に取り戻すことが出来るのです。
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(NPO法人 地球家族エコロジー協会) 2011年1月26日 19:02
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