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HOME > アダルトチルドレンからの回復~私は私でありたい : 旧ブログ > アーカイブ > トラウマ > 12ページ目

アダルトチルドレンからの回復
~私は私でありたい : 旧ブログ
トラウマ 12ページ目

なんとなく

皆さんは、かねての生活の中で、なんとなくそう感じるというものはないでしょうか。

さしたる理由があるわけではないのですが、いつも決まってそう感じるものです。



これが「なんとなく出来るような気がする」「うまくいくような気がする」といった

ポジティブなものであればいいのですが、「なんとなくまたうまくいかないような

気がする」とか、「間違っているような気がする」といったネガティブなものですと、

生活の場でなにかと不都合が生じますので、そのままにはしておけません。



これらの思いは、無意識に刷り込まれたものであることがほとんどですので、

きちっと、その根拠を探りあげた方がよいのです



例えば、失敗が許されないような環境がなかったでしょうか。

何かの失敗をするたびに、責任を追及されたり、または、嘲笑されたりすれば、

失敗への過度な怖れが身についてしまいます。



それに加え、「なにをやらせてもダメな子ねぇ」なんて言葉をあびせられようもん

なら、居てはいけない子ぐらいに自分を認識してしまいます。



失敗をすれば居場所がなくなると思えば、いかなる挑戦も避けようとします

結果、変化を拒む生き方になってしまいます。

失敗はしない代わりに、何一つ達成感も味わえない、自堕落な生き方です。



ありのままでいられる環境があったでしょうか。

感情や欲求を表すことが自然に受け入れられたでしょうか。

自分の意見を出すことが、柔順でない聞き分けのよくない子だと決めつけられ

ませんでしたか。



自分に歯向かわれることへの抵抗力がない親の場合、反抗する子を「悪い子

と表現します。

子どもの価値観を包み込めるほどの余裕がないのです。

自身の価値観が揺らいでしまいかねないからです。



ありのままを許されなかった場合、感じること、欲求を自覚することが出来なくなり、

他人の欲求を自身のものと錯覚し、他人の人生でしか生きられなくなります



家庭の中で慢性的な緊張感はありませんでしたか。

例えば、父親が仕事から帰って来るなり、神経質に部屋の隅々まで目をやり、

片付けられていないことの文句を言ったり、食事中に説教が始まったり、両親間

や祖父母たちとの人間関係で、固定された緊張状態がなかったでしょうか。



抑圧する側とされる側、挑発する側とされる側。

閉ざされた狭い空間の中の人間関係からくる緊張の空気は、そこにいる住人

特に子どもたちを窒息させます



呼吸不全の家庭で育った子どもたちは、社会の中の人間関係に家族を投影し、

健全な距離感を計れず、自分の立ち位置を見い出せず、パターン化された関わり

合いから脱することも出来ずに過ごします



これらのことが、意識下に染み込み、特定の行動の反復を誘発します。

これが「なんとなく」のメカニズムです。




『ニート・ひきこもりエンパワー教室』
https://www.interbrain.co.jp/course/empowerment/

 

AC(アダルトチルドレン)、次世代AC(ACに育てられた子どもたち)の回復援助活動の中
から開発された自己創造技法 『自心観』ゼミナール
https://www.interbrain.co.jp/adultc/

 

NPO法人地球家族エコロジー協会付設心理教育カウンセリング・オフィス
ふぉーらむ北辰
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
https://www.interbrain.co.jp/hokushin/


新年明けましておめでとうございます。

旧年中、つたないこのブログにご訪問頂いた皆々さま、誠にありがとうございまし

た。そして、今年もご訪問くださり、重ねて御礼申し上げます。

今年も宜しくお願い致します。



今年は寅年。

十二支にはそれぞれの意味があるようで、「寅」は、地中で十分に養分を摂取し、

エネルギーを貯えた草木の芽が、地上の温度が高くなり氷が融けてくると、猛烈

な勢いで地上に出てくる

このありさまを、虎が突っ走る姿にに例えているそうです。



皆さんも初詣、三社参りはすでに済まされたと思いますが、おみくじを引かれ

ましたか?

私は小吉でした。

恐らく、吉なのか凶なのかと一喜一憂されていると思いますが、そもそも吉凶は、

何をもって「吉」、「凶」だと思いますか?



」は生命の成長の状態、「」は後退の状態です。

生命の自然の流れは、成長です



まさに今年の「寅」が象徴しているように、土に落ちた種は、栄養分を吸収し、日に

日に姿を変え、やがて殻を突き破って新芽を出します。

ですから、成長につながるものは吉であり、逆に成長を阻むものは凶です



常に自分を成長させることを怠らなければ、いつでも吉ですし、怠るようであれば、

いつでも凶です。



「吉」が出たら慢心にならず、ますます成長できるように、「凶」が出てもがっかり

せず、成長を妨げているような悪い習慣がないかなどを振り返り、いずれもみくじ

にある言葉(歌)をよく読んで指針にしていけばいいかと思います。



「天地自然」「天の徳、地の恩」と申します。

天の心が「」 思いやり

地の法(のり)が「」 敬いです。



天の徳、地の恩に報いるために「仁」と「礼」を調和させていくことで、自他共に

成長させることができます



すべてのトラウマ体験(凶)も成長につなげることで、自然の理「陰極まりて陽に

転ず」で、凶を吉に転ずる(開運)ことができるでしょう。



お釈迦さまは、「生きとし生けるもの幸いなれ」と祈られていたそうです。

そんな大きな心にはとうてい行きつきませんが、このブログでご縁を頂いた方たち

のますますのご開運をお祈り申し上げております。

今年も宜しくおつきあいくださいませ。




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完璧主義の功罪

人の行動にはすべて本人なりの意味があります。

完璧主義を標榜する青年たちも少なくありません。

では、その意味は何でしょうか?

 

 

完璧でなければならない理由を考えてみましょう。

完璧であれば、予想されるのが周囲からの高い評価、賞賛です。

“完璧”ということは、この評価を過度に求めているということです。

高い評価を得なければならない訳がその本人の中にあるということです。

つまり裏返しとして、評価を得られなかったことの傷つきを体験しているのです。

恐らく存在を脅かされるほどのものだったのでしょう。



漢字の練習帳のマスから少しでも字がはみ出したら、何度も書き直していたと

いう青年もいました。

周囲からの評価が、愛されているか否かというものだったらどうでしょう。

愛されずにいて平気な人間はいません。

愛されないでいる現実から逃れるためには、アラを見せられず、失敗も許されま

せん。



しかし、それが無理だということをいつの日か感じだすのです。

そして、今度は低い評価に耐えられる(馴染む?)自分をつくりあげようとします

それは、自分に期待しないということです。

期待できないように自分をおとしめていきます。



そのためにまた、完璧主義を強め、レベルを引き上げ、相対的に自分をより引き

落としていきます。

自己評価が低ければ、周囲からの低評価に対してもダメージが小さくて済むから

です。

「そもそもダメ人間だから」と自分を納得させるのです。

それは痛々しいほどです。



対外的には理想主義者的に完璧主義を装い、内的には完璧との差を広げ自分を

おとしめていく。

いずれも傷つかないための自己防衛策です。

 

 

失敗への過度な恐れも完璧主義のもう一つの顔です。

愛されなければならない人間にとって、失敗は孤立を意味します。

そのため、失敗を避けるために何事にも取り組まず、評価の目にさらされない

ために他者と関わらず、結果望んでいないはずの孤立を招いてしまうといった

矛盾を抱えます



完璧主義から脱却するためには、求められる、愛されることへの過剰さがどこから

来たかを知ること。

 

 

人から愛されるためには、完全や完璧は必要ではないことを知ること。

かえって何かが足りない、苦手なことがある方が、人間味となります。

ユーモアも大切です。

相手の立場に立ってものごとを考えることが出来て、周囲や社会、自然のために

役立っていれば、愛されます

一番には、自分を大切にして輝いていれば、必ず愛されます。



そして、完璧主義は、目の前の小さなこと(どうでもいい事)の完全さに拘っている

間に、人生を不完全燃焼、充実できないものにしてしまっているということを知る

こと。



これらのことで完璧主義から脱却することができます。

自然界に完璧はありません。

遊び(ゆとり)があります。

自然界は常に成長です。

足りないから成長できるのです。

完璧はそこで停滞です。



そういう意味でも、完璧主義ではなく、改善主義に切り替えましょう。

昨日よりも今日、今日よりも明日。

何かひとつでもいいから、よりよく改善していくんです。

そうすれば常に成長やまない自分になれます。

そんな自分って素敵じゃないですか?




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親との対峙

両親との関わりの中で受けたダメージにより、生き辛さを感じているACの最大

の課題は、その親を許すことができるかということでしょう。



親との新たな関係を築き上げるためには、何を与えてもらえなかったのか

何をさせられたのかを振り返ることが必要です。

ただし、ここで誤ってしまいがちなことが、親への責任追及です。

ここでの目的は、断罪ではなく、あくまでも受けた影響を客観的に把握するという

ことです。



影響により、今の自分が何ができなくなってしまっているのか

何を恐れてしまうのか

何をしでかしてしまうのか

を自覚することです。



なぜなら、受けた影響を軽減していくことが目的だからです。

親の責任を追及したところで、影響が消えるわけではありません。

もちろん、親自身がその責任に対して、謝罪などの充分な償いを自ら行ってくれ

ればその意義はありますが、多くはそれを期待できません。



誰がそうした」となると、怒りや恨みの感情が自然わきおこります。

誰が」ではなく、「どういう背景(環境、条件)があって、そうなったか」と考えて

ください。



夫婦喧嘩の絶えない家庭だった。

母親を殴る父親のいる家庭だった。

何事にも干渉してくる母親のいる家庭だった。

意思表示をすることを許さない父親のいる家庭だった。

病弱な母親のいる家庭だった。

など、自分が育ってきた背景を見てみるのです。



そこから受けた影響で、過剰に安寧や周囲からの承認を求めようとするあまり、

自分を出さず、周囲におもねる生き方を選択してしまい、依存的になってしまった

など、今に与える強制力を確認するのです。

それにより、自身のとる行動の意味を知ることができ、修正、改善がはかられます



とは言っても、「それさえなければ・・・」と悔やみたくなるのが人情です。

と同時にやはり親に対しての怒りや恨みがわいてしまいがちです。



こう考えてみてください。

子ども産む喜びを得られるためには、女性として生まれる必要があります。

歌舞伎役者として幼いころから舞台をふむためには、歌舞伎役者の親をもたな

ければなりません。

親に早くに死に別れたことで、医者を志した人もいるでしょう。



自分の命の目的の中に、「何かを学ぶため」というものがあるとしたなら、

女性として生まれた。

歌舞伎役者の親をもった。

親が早くに亡くなった。

というものは、すべてそのための必要条件です。



であれば、親のありようを含めた、自身の生い立ちの背景が何を学ぶための

必要条件かと考えてみるのです

そこに必ず発見があります。

とことん考えてみてください。

そこに見いだされたものが、これからの自分の生き方に豊かさを与えてくれる

ヒントになり、新たな親との関係を構築することにもつながるのですから。




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問題の在りかは?

誰でも特に苦手としている場面があると思ます。

意見を求められたとき

人に誘われたとき

一対一になったとき

決断を迫られたとき

分からないことが出てきたとき

などなど

中には、決まってそういう場面で、パニックになってしまう人もいるかも知れません。



では、いかなる場面でもよりうまく対処していけるようになるためのポイントをお話し

してみましょう。



先ず、その状況での自分の置かれた立場で、どういった結果を出すべきかを考えて

みてください

 

 

立場というのは、例えば自分が入社したての社員であるとか、上司から仕事を

与えられた部下であるとか、お客からクレームを出された店員であるとか、人に用事

を頼む側など、その状況下でのいわば位置です。



その立場で、出さなければならない結果というのは、つまり求められている結果です。

着地点とも言えます。

この結果(着地点)が分かるためには自分のとる行動の目的がつかめていなければ

なりません。

何のために」それをやるのかということです。



例えば、人に用事を頼むとき、目的は自分がやってほしいことを滞りなくやってもらう

ことですから、正確に意図することを伝えなければなりません

その時に大切なことは、結果を出すために何が必要か、準備しておくべきことがない

かとうことです

着地点に対して発着地点と言えましょうか。



相手が、その用事を遂行できるだけの能力があるのか。

足りない部分があれば、補っておくことが必要です。

丁寧に教えてあげて、要求している結果を相手が認識できているかを確認しておく

ことも忘れないようにしておかなければなりません。



それらを怠っていれば、相手から満足な結果が返ってこないからといって、一方的に

相手ばかりを責めるわけにはいきません。

用事を頼む側の責任です。



場合によっては、能力がどうしても追いつかないと予想されれば、相手を変えること

も考えなければなりませんし、結果を出す期限も考慮して人選や依頼のタイミングをは

かっていくことも必要です。



問題は、こういったことを考える先から、

「相手は怒らないかなぁ」

「失敗しないかなぁ」

「断られないかなぁ」

「バカにされないかなぁ」

「いやがられないかなぁ」

などと、いらぬ心配が頭の中をかけめぐることです。

もしそうだとしたら、その心配が実現するであろう根拠にしていることを洗い出し、

それに対しての対策を打てばいいんです。

ほとんどが今考えてもどうにもならないことばかりのはずです。

目的と結果(着地点)が見えていさえすれば、心配にはおよびません。



 

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成長・上達を心がける

私たちが、自己信頼感自尊心を取り戻すためには、今の自分を変化させていく必要があり

ます。

今のままでは認めきれないのですから。

 

 

何らかのコンプレックスもあるでしょう。

ですから、昨日の自分よりも今日の自分が、今日の自分よりも明日の自分が、少しでも成長

するようにしていくことが求められます。

 

 

その中で、何か上達していけることに取り組んでいくことをお勧めします。

私は小学生のころから音楽が好きでギターを弾いていました。

楽器の練習というのは、やればやっただけ確実にうまくなっていきます。

その上達の実感は、さらなる練習の動機づけとなり、自信となってきます。

 

 

自分を成長させようとした時に起こりやすいことが、内部ブロックです。

前へ進もうとアクセルを踏んでも、同時にサイドブレーキを引いてしまっている状態です。

 

 

一番多いのが、失敗を恐れる心のブレーキです。

失敗することで、傷つくことを避けようとする。

自信を失いたくないからです。

失敗は活かせば進歩・成長につながります

 

 

その他にあげてみると、

周囲の評価が気になる心のブレーキ

自分をよく見せることに神経を使い過ぎます。

批判や恥は向上の糧と心得ましょう

 

 

プライドが強過ぎる心のブレーキ

自尊心と言うよりも、折れないための自我肥大状態です。

知ったかぶりや言い訳が多くなります。

 

 

難しいと感じる心のブレーキ

これは、客観的な事実よりも気分で難しいと感じていることが多いようです。

私たちの脳は、事実と仮想(イメージ)を区別することはできません。

感じただけでも行動は止まります。

困難なのか不可能なのかの事実を確認する姿勢を持ちましょう。

困難なものは、時間とエネルギーをかければ可能なことです。

 

 

意地をはり過ぎる心のブレーキ

自己防衛のため素直さ、謙虚さに欠け、自分の考えだけに囚われてしまいます。

これでは協力者をも遠ざけてしまいます。

 

 

成長・上達を心がけるためには、今の自分が周囲からどう思われているかに気を取られるの

ではなく、将来の自分が今よりどれだけ進歩するのかを重要視していく生きかたに変えていく

ことです。

常に将来への希望がもてるようになります。

 

 

 

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すべてのモトは自分の内側に

因縁」という言葉がありますね。

「因縁をつける」とか一般にはあまりいい使われ方がされていませんが、物事が生じる内部

外部要因ととらえたらいいかと思います。

 

 

「因」が自分の側、中にある原因にあたるもので、「縁」が外部の環境条件です。

自分の身の回りに起こる出来事を「すべて原因は自分の側にある」ととらえる思考法は、現

状改善にとって大変有効的です。

 

 

「そんなー、やりきれないよぉー」という声が聞こえてきそうですが、原因が自分の側にあれ

ば、変えることが可能だということでもあるのです。

他人を自分の都合で動かすことはできません。

ですから、原因が他人の側にあれば改善は望めません。

 

 

相手がこちらの依頼に十分に応えてくれない場合でも、相手を責めるのではなく、頼み方に

問題があったのではと考えるのです。

たとえ相手が不誠実な人であった場合でもです。

不誠実な人間であったことを見抜けなかったのは自分ですから。

 

 

内に因有れば、外にそれを助ける縁生ず」という言葉もあります。

つまり、関わりあう人も含めて自分の周囲の環境は、自分という原因を通してできた条件だと

いうことです。

 

 

こう考えれば、必ず反省する習慣がもてます。

責任転嫁がなくなります。

グチが少なくなります。

自分から動く習慣が身につきます。

相手をバカにしたり、恨むことがなくなります。

依存心が少なくなり、被害者意識に凝り固まることがなくなってきます。

 

 

現状は、今の状態、ひとつの条件にしか過ぎません。

あらゆる条件は、絶対的に有利、不利と固定したものではなく、活用しだいです。

どう有利に活用するかを考え、望む結果を出すために必要な条件を自らが率先してそろえて

いくことが主体性の発揮です。

主体的な生き方に関してはこちらも是非ご覧下さい。
http://forum-hokushin.weblogs.jp/blog/2009/03/post-efe0.html

 

 

ACの究極の因縁論は、「自らが選んでこの両親の子として産まれてきた」という考え方で

す。

「そんなばかなぁ」ではなく、そういう前提に立ってちょっと考えてみるんです。

そこに何らかの必然性を介在させることで、新たな視点をもつことが出来ます。

偶然論は、突然意味無くわき起こったことですから、身の不運を嘆くしかありません。

必然論は、「他でもないなぜ私が?」という問いかけの答えも見いだせ、同時に自分(私)の

存在の意味、意義(必然性)を自覚することができるのです。

 

 

 

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戻りたくない自分

ACの青年たちとの話の中で、「本来のありのままの自分に戻ろう」と促した時に、「以前の

自分には戻りたくありません」という答えが返ってくることが少なくありません。

 

 

これは、不登校やひきこもりになる前の自分に対して、自分でもコンプレックスや違和感、嫌

悪感をもっているからですが、ここで気づいてほしいことは、そう感じている不登校やひきもり

になる前の自分は、本来のありのままの自分ではないということです。

 

 

つまり、「これが自分」と思っている(思い込んでいる)自分は、実は作りあげられ思い込まされ

ている仮想の自分だということです。

 

 

どういうことかと申しますと、そもそも本来の自分でいられなかったがために、生き方に無理

があり、生きにくさを感じ不登校やひきこもりという回避手段をとったということです。

 

 

しかし、その人格(自分)は、成育段階の過程で無意識の内に身に備わったものなので、本来

のパーソナリティーと信じ込んでしまっていたわけです。

ですから、本来のありのままの自分に戻るということは、かなり時代をさかのぼらなければな

りません。

少なくとも、ひきこもりなどが始まる直前ではありません。

 

 

私がよく例えるのは、コップに水をなみなみとつぎますと、表面張力で水がこぼれません。

その状態で、最後の一滴をスポイドで落としますと、途端に水はあふれます。

不登校やひきこもりの直前にあった傷つき体験は、その最後の一滴であって、あふれだすき

っかけにしか過ぎません。

それより以前から、心の中のストレスをためるコップが一杯になっていたということです。

 

 

ですから、そのコップにストレスが注がれ始める前までかえらなければなりません。

彼らと話をしていて感じるのは、共通して精神的な幼さを感じます。

知的な年齢は、あらかた実年齢に相応しい、中にはかなり知的レベルの高い青年もいます

が、精神性となりますと皆幼いのです。

これは、最初にコップに注がれた傷つき体験のその年齢から発達が止まってしまっているも

のと思われます。

 

 

では、自分がいつぐらいからコップにストレスを注いでしまっていたかを振り返るためにはどう

すればいいかというと、ポイントは、家庭環境や生活環境の中で緊張を強いられたり、安全を

脅かされる状況がなかったかを見直します。

 

 

具体的には、感情表現や意思表示を妨げられる機会が多い。自己判断を任せられず、周囲

の意志で行動を規制される。周囲の人間の感情、行動が不安定で一貫性がなく読み取りにく

い。叱責、恫喝されたり、肉体的暴力にさらされる。両親、家族の不仲。両親との精神的、肉

体的ふれあいの希薄さ。両親の関心の外に置かれ、疎外感を感じていた。周囲の大人の過

度な期待、干渉などなどです。

 

 

こういった環境にあると、私たちはその場の安全を確保するために性格防衛として、仮想の

パーソナリティを形成してしまうのです。

これを(真の)自分と見誤ってしまうのです。

 

 

自分を縛っているものから解放され、本来の自分に気づくためには、しまいこまれた苦痛に

対峙する必要があります。

自分の中の何を守らんがために、どういった影響を受け、どういった傾向が身についてしまっ

たかを知ることが求められるのです。

 

 

 

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希望の生物学

ナチ強制収容所生存者の調査についての記述を読んだことがあります。

ある精神科医が行った調査で、彼らが生きのびた要因を知ることが目的でした。

証言の中にもっとも頻繁に出てきたひとつの態度

それは、“理屈ぬきの、ひたむきな希望”でした。

 

 

次々とガス室に送られ殺されていく人々。

「明日は自分か」という極限状態の中で、生存者を支えたものが、“希望”だったのです。

 

 

「目の前の現実が厳しくて希望がもてない」という声をよく聞きます。

それは実は逆なのです。

希望をもたないでいるから、現実がいつまでも厳しいままなのです

 

 

もとより現実が既に満たされていれば、希望などもつ必要もないでしょう。

希望というものは、未来に見るものです。

何の保証もない未来だからこそ、希望というよりどころを得て、不安を抑えるのです

 

 

プラス思考、積極思考というものがありますが、希望をもつというのはこれらとは少しニュ

アンスが違います。

 

 

プラス思考、積極思考は、ともすると空元気に陥りやすいところがあります。

現状を全く度外視した状態で、ただただ「大丈夫、大丈夫」と唱えても、どこかで本心が矛盾

を感じているのです。

「大丈夫なわけないよなぁ」ってね。

 

 

私は、ボジティブ・リアリゼーションという思考法を推奨しています。

これは、現実認識をしっかりした上で、発展的、建設的な意識をもつというものです。

希望も単なる絵空事にしないために、具体的なイメージを描き、それを細部にわたってなぞっ

ていくように、現実化するために必要なことを日々実行していくのです。

日々の行動が、希望の現実化の裏づけ、根拠となり、やがて確信へとつながります

 

 

積極的な思考よりも、明るい思考、明るい想念をもつと心がけてみてください。

明るさには温もりが伴います。

心が温かくなる考え方で毎日を過ごし、明るい希望を抱くのです。

そうすれば、種々の煩わしさがあったとしても、それからの影響を受けないようになります。

 

 

「マザー・テレサ効果」をご存知でしょうか?

マザー・テレサは、その生涯をカルカッタの貧民救済に捧げたノーベル平和賞受賞者です

が、彼女の仕事ぶりを描いた映画を観た人たちの免疫系の機能が向上したというのです。

また、映画の代わりに、それまでの人生で「自分が誰かに深く愛されたとき」と「自分が誰

かを愛したとき」のことを考えさせた場合も同じ効果があったのです。

 

 

心が温かくなる考え方、明るい希望というものは、愛があるともいえるでしょう。

「愛」がピンとこなければ、「人の役に立つ」ととらえ直してみてください。

 

 

これまで人から支えられたこと、世話になったことを思い返し、自分が人に何をしてあげたい

か、どういうことで役に立ちたいのかを考えてみましょう。

自分一人が満足感を得るものではなく、それをすることで人が喜び、自分も喜べることを希望

として想い描いてください。

 

 

心の免疫機能が高まれば、あらゆるストレスに対しての耐性が強化され、トラウマをも癒すこ

とができるのです。

 

 

 

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本音の自分

私たちがある行動を起こす時、それは自身の本音から動かされています。

 

 

「~を実行しよう」とは言っても、なかなか動けないでいるのは、本音が実行することをためら

っているからです。

 

 

私たちの行動には、必ず動機というものがあります。

それが積極的なものであれ、消極的なものであれ、何かの動機づけによって、その行動を選

択しています。

 

 

「あの時、あーすればよかった」とよく聞きますが、それこそ後の祭りで、その時の本音はしな

いことを望んでいたのです。

本音からの優先順位で、たとえそのことで自分が傷つけられても、より優先させたいものを満

たすために、ある行動にしがみつきます。

 

 

ですから、大切なことは、本音のありかを知ることです。

学歴や能力がないことを根拠に自己否定していることが、実は社会に関わっていくことへの

恐怖感から、社会へ出られないもっともらしい口実として使われている場合があります。

親に対しての怒りが、自分の中にもある認め難い共通点に対してのものであったり。

「やりたいことや望むものは何もない」と言ってはいても、本当は実行して失敗したり、求めて

得られなかったりして傷つくことを避けていたりと。

本音の心が別のところにあったりするものです。

 

 

特に積極的な行動をとれるためには、本音に根ざした動機づけが得られなければ、動いたも

のの中途で投げ出してしまいがちです。

本音に嘘をついている内は、賢明な行動は取れません。

先に述べたように、たとえ自分を損なうことであっても、本音が積極的な行動を望んでいなけ

れば、留まることを選択します。

 

 

後ろ向きの本音を認めないでいれば、素直さや謙虚さは失われ、成長や上達のための学び

がありません。

結果、いつまでも自分を肯定できる状態を作りえず、袋小路に陥るのです。

自分の本音を偽らないでこそ、自分を信頼できるのです。

 

 

 

『ニート・ひきこもりエンパワー教室』
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AC(アダルトチルドレン)、次世代AC(ACに育てられた子どもたち)の回復援助活動の中
から開発された自己創造技法 『自心観』ゼミナール
https://www.interbrain.co.jp/adultc/

 

NPO法人地球家族エコロジー協会付設心理教育カウンセリング・オフィス
ふぉーらむ北辰
福岡県大野城市つつじヶ丘6-4-21
https://www.interbrain.co.jp/hokushin/ 


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